採用CX(候補者体験)とは?成功事例や改善方法をご紹介します!

採用CX(候補者体験)とは?成功事例や改善方法をご紹介します!

こんにちは。digireka!HR編集部です。近年、採用において「候補者体験/CX(Candidate Experience)」という概念が注目を集めています。

そこで本記事では、採用CXについて、重要視される背景や改善方法、成功事例などを詳しくご紹介します!

採用CX(Candidate Experience)とは?

採用活動におけるCXとは、「Candidate Experience」の略で「候補者体験」のことです。

つまり採用CXとは、候補者(求職者)が企業を認知してから選考〜採用されるまでに起こる全てのタッチポイント(体験)のことを指します。

採用CXが重要視される背景

人材獲得競争の激化

総務省統計局の調査によると、日本の人口は減少の一途をたどっており、2060年には9,000万人を下回るとも予測されています。

労働人口の減少により、企業間の人材獲得競争も激しさを増しており、企業はこれまで以上に候補者から選ばれる立場になってきているのです。

終身雇用制度の崩壊

トヨタ社や経団連の会見で「企業が終身雇用を続けていくのは難しい」との発言がありました。

終身雇用制度の崩壊により、人材の流動性がこれまで以上に高まっています。そのため、これまで人材獲得に悩まなかった大企業ですら、自社を選んでもらうためにさまざまな施策を行なうようになっています。

インターネットの普及に伴う採用情報の透明化

インターネットの普及により、SNSや口コミサイトで誰でも思ったことや感じたことを書き込める時代になりました。

候補者に対して失礼な対応をすれば、SNSや口コミサイトで悪い評判が広まり、企業イメージの低下や応募者の減少につながってしまう恐れがあるのです。

採用CXのタッチポイント

採用CXには、①認知②応募③選考④内定入社という4つのフェーズが存在します。その4つのフェーズの中で候補者に対して、どのようなタッチポイント(体験)があるのかを整理していきます。

①認知

認知の段階では、いかに自社に良い印象を抱いてもらうかが重要になります。

そのため、採用サイトやSNSなどを活用し、候補者に興味を持ってもらえるような施策を講じる必要があります。

タッチポイント例・インタビュー記事(人、組織、事業、待遇)
・求人票
・プレスリリース
・ウェブメディアへの露出
・社員SNS
・SEO
・Youtube
・コーポレートサイト
・採用サイト
・自社イベント・交流会

②応募

多くの求職者は、求人サイトやエージェントを利用して複数の企業に応募しています。

その中で次の選考フローに進んでもらうためには、候補者へのスピーディーなレスポンスや的確なコミュニケーションが重要になります。

タッチポイント例・求人票
・スカウトメール
・リファラル
・人材紹介
・SNSのDM
・応募フォーム
・採用担当者からの返信

③選考

面接時の対応次第で候補者の入社意欲は大きく変わってきます。

そのため、候補者に寄り添った対応をすることを意識し、自社の魅力だけではなく、課題も含めてしっかりと伝えることが大切です。

タッチポイント例・オフィスに入った時の社員の対応・挨拶
・オフィスの雰囲気・内装
・採用ピッチ資料
・面談時のアイスブレイク
・面接官の質問
・求職者の質問に対する回答
・クロージング
・1日体験入社
・選考中のコミュニケーション
・インタビュー記事(人、組織、事業、待遇)
・ウェブ面接

④内定入社

同時に複数社から内定をもらっている候補者も多く、内定を出したからと言って必ずしも入社してくれるとは限りません。そのため、内定承諾をしてもらうためのフォローやケアも大切になります。

タッチポイント例・条件交渉
・内定通知
・内定フォロー
・社内イベント参加
・入社前研修

採用CXの改善方法

候補者へのスピーディーな対応

候補者は連絡が遅いほど「不安になる」「信用ができない」と感じる傾向があります。また「返信の遅いような会社はいい加減な会社だと思う」「当日中に連絡が来ない企業・職場では働きたくない」との意見もあり、スピーディな候補者対応を心がけることが採用CXを改善するためには重要であるといえます。

採用管理システム(ATS)の活用

採用管理システムの活用により、応募者情報や選考情報などのデータを一元管理することができます。これらの情報をふまえて、応募者一人ひとりに適した採用CXを提供し、さらにその体験を採用管理システムに蓄積していきます。この繰り返しにより、採用ノウハウが蓄積され、採用CXの改善が期待できます。

また、従来の採用システムや紙媒体と比べて採用に関わる工数を大幅に削減することができるため、より面接や内定者フォローなど、採用の成否に関わる重要な業務に時間を割くことが可能になります。

採用管理システムについて詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。

メルカリの採用CX成功事例

メルカリは採用CXとして、選考の結果たとえ不採用であっても「選考を受けてよかった」と思ってもらえるための施策を行っています。

具体的には選考を終えた候補者に対してアンケートを実施し、選考に対するフィードバックを受けています。また、応募職種やポジションが増え、採用に携わる社員が増えたことをきっかけに、面接の構造化模擬面接による面接官トレーニングも実施しています。

メルカリの場合、候補者がそのままサービスのユーザーであるケースが多いと思いますが、そうでなくても自社に対して好印象を持ってもらうことは採用の成否に大きく関わってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、採用CXについて、重要視される背景や改善方法、成功事例などをご紹介しました。

採用CXは、この採用難の時代だからこそ非常に重要な取り組みだといえます。採用CXを向上させ、優秀な人材から選ばれる企業を目指していきましょう。

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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