インシデント・プロセス

「インシデント・プロセス」とは、マサチューセッツ工科大学ピアーズ教授夫妻が考案した事例研究法の一つで、教育訓練として用いられています。アクシデントに繋がり兼ねないある出来事に対して、5つの段階を経て、経営管理上の諸問題を解決しようとする手法です。

インシデントプロセスとケースメソッドの違い

ケースメソッドが洞察力、判断力を重視した手法であるのに対して、インシデントプロセスは処理能力、問題解決能力を重視する手法であるという点です。

インシデントプロセス法の進め方

⑴事例の提示、⑵事例に関する情報収集と整理、⑶問題の洗い出しと問題決定、⑷個々人の解決策の策定、意思決定理由の開示と討論、⑸振り返りや解説、状況の把握という5つのプロセスで進められる。それぞれのプロセスで時間を区切り、なるべく短時間で進めます。
第2のプロセスを進めていくうえで、①質問によって概要をつかむこと、②講師が事例に関しての情報を把握していること、③講師は同じ質問には答えず、質問されたことのみに答えること、④受講者は他者の発言からもヒントを得ること、⑤受講者は不明確なことを不明確であると答えることを意識して進めていく。

インシデント・プロセスのメリット・デメリット

メリットとしては、営業や企画といったビジネスの場面で応用することができるという点です。また、続けていくことで経営管理能力の向上につながると言われています。
デメリットとしては、あまり挙げられてはいませんが、講師側が事例に対して質問に答えられる程度の知識があることが必須になります。

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