採用活動を効率化し、優秀な人材を確保するために、多くの企業が就職情報サイトを活用しています。その中でも「キャリタス就活」は、企業規模や業種に応じた柔軟なプランや、中小企業にも対応可能なサービスで注目を集めています。しかし、リクナビやマイナビなどの大手プラットフォームとの違いや、料金プランの選び方など、利用時に注意すべきポイントも多くあります。
そこで本記事では、キャリタス就活の料金プランや競合サービスとの違い、活用時の注意点などを詳しく解説します。
監修者情報
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら
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キャリタス就活とは？
キャリタス就活とは、株式会社ディスコが運営する新卒採用サイトです。
良質なコンテンツや機能が充実しており、新卒採用において、リクナビ、マイナビに次いで有名なサイトです。
キャリタス就活2021実績を見ると、会員数約45万人、掲載社数約21,000社を誇っており、多くの学生と企業に利用されています。
キャリタス就活の特徴
オンライン求人票配信システム「キャリタスUC」
「キャリタスUC」とは、企業が求人票・インターンシップ情報を学校に配信し、学校はそれを自学生のみが利用できる情報サイトで公開するオンライン求人票配信システムです。
企業は学校を絞り込んで情報を配信することができるため、マッチング度の高い採用活動を可能にしています。
キャリタス就活では、キャリタスUCを利用した求人配信実績を学生側の画面にも表示しています。そのため、キャリタスUCを併用することで学生のエントリーを促す効果が期待できます。
実際に、2020年3月～4月の実績を見ると、求人票を配信している学校の学生の方が、求人票を配信していない学校の学生よりエントリー数が1.3倍増えています。
キャリタス就活独自の「気になる配信」により学生との接点を創出
キャリタス就活独自の「気になる配信」では、学生・企業相互が「気になる」を送ることができます。
学生にとっては興味のある企業を効率的に管理できるツール、企業にとっては自社の認知度向上と学生とのコミュニケーションの深度を深める機能として活用されています。
「キャリタスContact」により学生とのコミュニケーションをLINEで完結
キャリタス就活のオプション「キャリタスContact」を利用することで、採用活動における学生とのコミュニケーションをすべてLINEで完結できます。
メールや電話など従来の連絡方法に比べて、LINEは学生のメッセージ開封率が高く、スピード感のあるコミュニケーションを実現できます。
国内最大規模の就職イベント「キャリタス就活フォーラム」と連動
「キャリタス就活フォーラム」は、国内30都市で年間250回開催、毎年約24万人が来場する国内最大規模の就職イベントです。
キャリタス就活との連動により、イベント開催と共に、多くの新規学生会員登録者を獲得しています。年間を通して全国でイベント開催するため、就職活動期間の後半でも新規エントリーが期待できます。
OB・OG訪問検索プラットフォーム「VISITS OB」と連携
キャリタスが連携するサービス「VISITS OB」を併用することで、学生との関係構築が可能です。
「VISITS OB」とは、株式会社VISITS WORKSが運営するOB・OG訪問検索プラットフォームで、OB・OGと就活生をつなぐWebサービスです。キャリタス就活で学生との接点を作り、VISITS OBを活用して学生との関係性を深めることでより高い採用効果を実現することが可能になります。
また、同サービスを利用することで、OB・OG訪問を積極的に行う意欲的な学生をターゲットにすることも可能になります。
採用管理システムが無料で利用可能
キャリタス就活を利用すると、採用選考管理システム（キャリタス就活マネージャー）が無料で利用できます。
キャリタス就活のデータだけではなく、自社採用サイトや他社就職情報サイトからの登録者データを取り込み一元管理できるうえに、データベースの対象学生に一括でメール送信できる機能など、採用の効率化に貢献する機能が多数搭載されています。
充実したサポート体制
キャリタス就活では、WEB上で利用できる操作マニュアルサイトをはじめ、カスタマーサポートでは、電話（フリーダイヤル対応）、Eメールにて、キャリタス就活の操作についての問い合わせを受け付けています。
メールマガジン採用担当者通信では、新卒採用に関する企業・学生の調査データや、採用選考管理システム（キャリタス就活マネージャー）の便利な使用方法など、様々な情報を受け取ることができます。
キャリタス就活の掲載料金
キャリタス就活では、エントリープラン、スタンダードプラン、プレミアムプランの3つのプランが用意されており、それぞれ付随する機能やサービスが異なります。
掲載料金は、エントリープランが50万円、スタンダードプランが90万円、プレミアムプランが150万円となっています。
利用プランによるエントリー数の差は、エントリープランを1とした場合、スタンダードプランは約2.6倍、プレミアムプランは約7.9倍となっています。
さらに、企業検索結果の上位表示機能やスカウト配信機能など、応募効果を高める多彩なオプションも用意されています。
キャリタス就活の料金プランの選び方
キャリタス就活の料金プランは、企業の採用ニーズに合わせた柔軟な選択が可能です。しかし、採用活動の成功を左右する重要な要素でもあるため、慎重な検討が求められます。
ここでは、料金プランの選び方について解説します。
企業規模別の最適プラン
企業の規模に応じて適切な料金プランを選択することが、採用活動の効果を最大化する鍵となります。
中小企業は予算に限りがあるため、エントリープランを利用するのがおすすめです。
一方、大企業では広範囲な求人活動が求められるため、プレミアムプランのように露出度の高いオプションを活用し、知名度と応募者数を増やす施策が有効です。
市場では中小企業の人材不足が深刻化しており、大企業が高額なプランを採用して優秀な人材を先に獲得する傾向が見られます。
この背景から、中小企業においては料金対効果を重視しながら、効率的なプラン選びが求められています。
費用対効果の考え方
料金プランを選ぶ際には、単なるコストの比較ではなく、費用対効果を重視する視点が重要です。
多くの企業が陥りがちな誤りは、初期コストを抑えることだけを重視し、結果的にターゲット層に届かない掲載内容になってしまうことです。
キャリタス就活では、掲載内容を分析し、企業ごとに最適化するアドバイスを提供しています。
さらに、社内での採用管理の時間や応募者対応の手間などの、料金プランには見えないコストが発生する可能性があります。これを抑えるために、効率的な管理ツールや応募者情報の分析機能を活用することが推奨されます。
他の就職サイトとの比較
就職活動を支援するプラットフォームは多種多様で、各サイトにはそれぞれ独自の特徴があります。
ここでは、キャリタス就活の競合となる主要なサイトを取り上げ、キャリタス就活との違いを紹介します。
リクナビ
リクナビは、新卒採用市場において非常に強い影響力を持つプラットフォームです。
運営企業であるリクルートは、新卒採用に特化した市場調査やキャンペーン施策に注力しており、多くの企業が利用しています。その特徴は圧倒的な情報量と、全国規模での網羅性です。
キャリタス就活と比較すると、リクナビはエントリー数を増やすことに重きを置いています。これに対して、キャリタスは中小企業や特定の業界にもフォーカスし、ターゲットに対して的確な訴求を行う点で差別化を図っています。
市場背景を見ると、大手企業の多くがリクナビに広告費を集中させており、予算の多寡によって露出の格差が生まれるという課題が指摘されています。
マイナビ
マイナビは学生の人気が高く、特に丁寧な就職情報の提供が特徴的です。
学生活動を意識したコンテンツの充実に加え、地域ごとのイベント開催や、企業との直接的な接点を設けるなど、手厚いサポートが評価されています。
キャリタス就活との比較では、マイナビが幅広い業種の企業情報を提供する一方で、キャリタスは企業の個別性を強調するアプローチをとっています。さらに、学生のエンゲージメントを高めるための手法にも違いが見られます。市場ではマイナビが競合するリクナビとの差別化を図るために、地方中小企業向けのサービスを強化していますが、この分野ではキャリタスがすでに深い信頼を得ています。
ダイヤモンド就活ナビ
ダイヤモンド就活ナビは、特に中堅企業の採用支援に特化しており、専門的なリソースの提供が特徴です。運営母体が持つ強固な経済情報ネットワークを活用し、採用計画の策定や市場動向分析にも役立つデータを提供しています。
キャリタス就活と比較すると、ダイヤモンド就活ナビは特定業界へのアプローチで強みを発揮しますが、ユーザー層が限定されるという弱点もあります。一方、キャリタスは企業規模や業種に関わらず利用できる柔軟性を備えており、より広範な企業に対応しています。このように、競合間での市場分担が明確化されつつある中、キャリタスは中堅企業に対しても柔軟にアプローチを行っています。
ONE CAREER
ONE CAREERは、データベース型のサービスとインターン情報に強みを持つ新興プラットフォームです。学生が実際に経験した採用活動のレビューを収集し、それを就職活動の指針として提供する点が特徴的です。
キャリタス就活とは異なり、ONE CAREERは特定の業種や職種を志望する学生向けに情報を集約しており、個別対応が求められる採用活動には適していません。ただし、キャリタスのような包括的なサービスが求められる企業と、特化型サービスが適する企業との間には明確な棲み分けがあります。
OfferBox
OfferBoxは、ダイレクトリクルーティングを中心としたサービスを提供しています。企業が直接学生にアプローチできる仕組みが人気であり、特に理系学生や技術職をターゲットにした企業に利用されています。
キャリタス就活との比較では、ターゲットアプローチの仕方に違いが見られます。キャリタスはマッチングの過程で学生と企業の双方にとって効率的なプラットフォームを提供しますが、OfferBoxは学生のデータを分析し、企業が直接スカウトする形式を採用しています。
キャリタス就活を利用する際の注意点
キャリタス就活は、多くの企業が採用活動を効率化するために利用している信頼性の高いプラットフォームです。しかし、その効果を最大限引き出すためには、利用時にいくつかの注意点を押さえる必要があります。
そのため、キャリタス就活を活用する際に留意すべきポイントについて掘り下げて解説します。
情報の信頼性の確認
キャリタス就活に掲載される企業情報は、企業自身が提供するものであり、その正確性にばらつきが生じる可能性があります。一部の企業は自社の魅力を誇張する傾向があり、実際の職場環境や条件が異なる場合があるため、企業情報の精査が不可欠です。
また、就職活動中はSNSや口コミサイトを通じて企業情報を収集するケースもありますが、これらの情報には偏りが生じる可能性があります。市場全体では、学生がこれらの情報を盲目的に信じた結果、入社後のミスマッチが生じるケースが増加しており、信頼性の高い情報源を選ぶ重要性が高まっています。
利用対象者の制限
キャリタス就活は主に新卒学生を対象として設計されていますが、既卒者や中途採用を希望する求職者にとっては利用条件が制限される場合があります。特に、卒業後3年以内の求職者を対象とする規定が設けられている場合、これを超えた求職者はサービスの恩恵を十分に受けられない可能性があります。
この制限は市場全体の動向とも関係しており、新卒者に焦点を当てた採用活動が日本の労働市場における根強い慣行となっています。このような背景を考慮し、企業は自社の採用ニーズに最適なプラットフォームを選択する必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、キャリタス就活の特徴、掲載料金などについてご紹介しました。
ぜひ、本記事を参考にしてキャリタス就活を活用してみてください！
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