近年、企業の人材採用において「新卒採用」の重要性が一層高まっています。
少子化による労働力人口の減少や、デジタル化の進展により、優秀な新卒人材の獲得競争は年々激化しています。このような状況下で、効果的な新卒採用を実現するには、しっかりとした「戦略の策定と実行」が不可欠です。
しかし、「どのような採用戦略を立てればいいのか」「具体的にどう実行すればいいのか」と悩む企業も少なくありません。
そこで本記事では、採用担当者の方はもちろん、経営層の方にも向けて新卒採用戦略の基本フローから実践的なポイント、実際の事例についてまで、徹底解説していきます。
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新卒採用戦略とは
新卒採用は企業の未来を左右する重要な投資になります。単なる人材確保ではなく、企業文化を共に創り、将来のリーダーとなる人材を見出すためのプロセス全体を指します。
加えて、近年のデジタル化により採用手法は多様化し、従来の説明会やリクルートサイトに加え、SNSやオンラインイベントなど、新しい採用チャネルが台頭しています。 そこで近年注目されているのが「新卒採用戦略」になります。
新卒採用戦略とはどんなもの?
新卒採用戦略とは、大学や専門学校を卒業する新卒者を対象とした人材採用計画および実施プロセス全体を指します。
この戦略による成果は、企業のビジョンやカルチャーにマッチする「将来のリーダー」を見出すための基盤となります。新卒採用は、企業にとって初期投資が大きい反面、企業文化への馴染みや成長性の面で優位性が期待できるため、その戦略は会社にとって極めて重要なものになります。
採用戦略への注目度は高まり続けている
近年、新卒採用戦略が注目されている背景として、「労働力の減少」「チャネルの増加」「働き方の多様化」などが挙げられます。
日本国内の新卒者数は減少傾向にあり、優秀な人材を確保する競争が激化しています。また、デジタル化の進展により、採用チャネルが多様化したことも大きな要因です。加えて、転職が当たり前になり、終身雇用前提の従来のキャリア勘が変わりつつあることも新卒採用市場に大きな影響を与えていると言えるでしょう。
内定辞退者の増加などその影響は顕在化してきており、企業には柔軟かつ革新的な新卒採用戦略が求められるようになっているのです。
【参考文献】「新卒採用マーケットの分析」株式会社ディスコ
新卒採用戦略導入がもたらすメリット
効果的な新卒採用戦略の策定と実行は、企業に様々なメリットをもたらします。中でも人材に関し、量と質の両面を改善し、
- 応募者の増加
- 内定辞退数の削減
- 採用後のミスマッチの緩和
といったメリットをもたらします。
応募者数の増加
効果的な新卒採用戦略の導入により、応募者数を増やすことが可能です。特にターゲット層に合わせたメディアの活用や、企業ブランディングの工夫により、企業の魅力を広く発信できます。
例えば、SNSやYouTubeでの企業紹介や社員インタビュー動画は、学生にとって親しみやすく、応募意欲を高める効果があります。
内定辞退を最小限にする
内定辞退の削減は、新卒採用戦略の成功に欠かせない要素です。採用プロセスの早期段階で企業の価値観や業務内容について十分な情報提供を行うことで、ミスマッチを防ぎ、内定辞退を減らすことが可能です。
また、内定後のフォローアップや内定者イベントの開催により、候補者との関係性を深め、入社意欲を維持することも効果的になります。
採用後のミスマッチを最小限にする
新卒採用では、応募者と企業の間で期待と現実のギャップが生じやすく、結果として早期離職に繋がることがあります。
採用戦略を適切に設計し、候補者の価値観やキャリア志向を理解するプロセスを取り入れることで、入社後のミスマッチを防ぐことができます。例えば、選考段階でチームワークやコミュニケーションスキルを重視した評価を行うことで、企業文化に合致する人材を見極めやすくなります。
新卒採用戦略の基本ステップ
新卒採用を成功させるには、最適化された戦略の立案が不可欠です。以下の採用戦略の基本ステップについて、それぞれ詳しくご紹介していきます。
現状分析(自社・市場・競合)
新卒採用戦略の第一歩は、現状分析を行うことになります。
自社のビジョンやミッション、現在の人材構成や必要スキルを見直し、求める人材像を明確にします。
また、競合他社や市場動向の分析を通じて、同業他社の採用活動の特徴や市場における競争状況を把握することも重要です。
この分析を通し、自社にとって最適な新卒採用戦略を導き出すことが可能になります。
採用コンセプトの設定
採用コンセプトは採用活動の根幹となる考え方になります。
自社の価値観や目指す方向性を反映させ、どのような人材を求めているのかを明確に示すことで、採用計画を立てる上での指針となります。加えて、このコンセプトは応募者に対するメッセージとしても機能するため、企業と候補者のマッチング精度を高める効果もあります。
採用ペルソナの設計
コンセプトの中でも特に重要なのがペルソナの具体化です。
採用ペルソナとは、自社にとって理想的な人材の特徴になります。ペルソナの設計では、ターゲットとする人材のスキル、価値観、学歴、経験などを詳細に定義します。
これにより、採用プロセスでの選考基準が明確になり、採用後のミスマッチを減らすことが期待できます。また、ペルソナ設定は、効果的な広報活動や選考プロセスの設計にも大きく役立ちます。
採用計画の設定
採用計画は、具体的な実施内容とスケジュールを定める重要なフェーズです。募集人数、採用時期、選考プロセス、必要予算など、具体的な数値目標と実施事項を設定します。
特に、応募者の体験(CX)を重視し、オンライン・オフラインの選考方法を適切に組み合わせることで、効率的かつ効果的な採用活動を実現します。
新卒採用スケジュールの設計
採用スケジュールの設計は、採用活動の効率化に欠かせません。応募開始から内定承諾までの各フェーズにおいて、明確なスケジュールを設定することで、採用活動全体の管理が容易になります。
特に、応募開始日や面接日程、内定通知日など重要な日程を明示することで、採用活動の進行をスムーズにすることが可能です。
採用CX(候補者体験)の設計
採用CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは、候補者が選考過程で企業から受ける体験を意味します。候補者が選考中に抱く感情や印象は、企業ブランドにも直結するため、ポジティブな体験を提供することが重要です。
例えば、応募の利便性や面接の柔軟なスケジューリング、親しみやすい面接官の対応などを工夫することで、候補者の好感度を高め、最終的に内定受諾率の向上に繋がります。
採用チャネル・手法の選定
採用チャネルは、企業の求める人材像や予算に応じて、最適な手法を選択します。一般的なリクルートサイトの他にも、専門職向けの求人サイトや、SNS、学校との提携など様々なチャネルが存在します。
また、デジタルツールを活用することで、より幅広い候補者層にリーチできるようになります。チャネル選定にあたっては、目指す人材像に合致する媒体を重視することが肝要です。
採用計画の実行
採用戦略の実行段階では、広報活動から内定者フォローまでを一貫して管理することが重要です。
企業の魅力を効果的に発信する広報活動、公平で効率的な選考プロセスの運営、そして内定者との関係構築を通じて、質の高い採用活動を実現します。
特に重要なのは、各プロセスでのデータ収集と分析を行い、継続的な改善につなげることです。
広報の実行
採用活動における広報は、企業のブランド力や魅力を候補者に伝えるための重要なステップです。
SNSや自社採用サイト、インターンシップや学校訪問などを活用し、自社の魅力やビジョンを学生に直接訴求します。特に新卒採用においては、ターゲットに対して「どのような企業であるか」「どのような成長機会があるか」といった情報提供を積極的に行い、候補者の関心を引くことがポイントです。
選考の実施
選考プロセスは、候補者の能力や適性を見極めるために欠かせない要素です。エントリーシートや筆記試験、面接など、複数の手法を組み合わせて候補者の適性を判断します。
面接では、候補者のスキルや価値観、将来の成長性などを確認し、企業文化に適応できるかを見極めます。
内定者フォロー
内定後のフォローは、内定者の離職防止に大きな役割を果たします。内定者との定期的なコミュニケーションを通じて、企業に対する期待を維持し、入社意欲を高めます。
例えば、内定者向けの交流会や、入社前研修を通じて、会社の業務内容や企業文化への理解を深める機会を提供します。これにより、候補者の安心感が増し、入社後の早期離職リスクも軽減されます。
【事例有】採用戦略とは?具体的な立て方やフレームワーク、ポイントを解説
新卒採用戦略のポイント①:KPIと予算の管理
効果的な新卒採用を実現するには、明確なKPIの設定と適切な予算管理が不可欠です。数値目標を設定し、予算を戦略的に配分することで、採用活動の効率を最大化できます。
予算の適切な割り当てとリソース管理
新卒採用戦略における予算管理は、成功のための重要なポイントです。採用にかかるコストを把握し、チャネルやプロセスごとに予算を配分することで、限られたリソースを効果的に活用します。
例えば、求人広告費や採用イベント費用、選考ツールの導入コストなどを考慮し、必要に応じて最適なリソースを割り当てます。
事例などを踏まえた適切な予算管理により、コストパフォーマンスの高い採用活動を実現できます。
目標設定と進捗管理
採用戦略の成功には、明確なKPI(重要業績評価指標)の設定が欠かせません。
KPIとしては、応募者数、内定者数、内定辞退率、早期離職率などの指標を設定し、進捗を管理します。
また、進捗状況を定期的に評価し、必要に応じて戦略の修正や改善を行います。こうした指標の管理により、採用活動の効果を数値で把握でき、改善に向けた具体的な対策が立てやすくなります。
【事例付】採用KPIを設定する4ステップ!運用・項目をわかりやすく解説
新卒採用戦略のポイント②:チャネルの選定と活用
採用チャネルの選定は、ターゲット層へのリーチ効率を左右する重要な要素であることに加え、近年変化が激しい箇所にもなります。母集団形成を直近の最重要課題と捉える企業も少なくありません。
出典:)「2025 年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査 」株式会社ディスコ
従来型の就職サイトやイベントに加え、SNSやオンラインツールを効果的に組み合わせることで、多角的なアプローチを行うことが可能になります。デジタルとリアルの両面でのコミュニケーション戦略を構築することで、より効果的な採用活動を展開できます。
求人広告・採用サイトの戦略的活用
求人広告や採用サイトは、新卒採用における重要なチャネルになります。特に、ターゲット層に合わせた内容やビジュアル、企業のカルチャーを伝えるコンテンツを充実させることがポイントです。
採用サイトでは、社員インタビューや企業のビジョン、福利厚生情報など、求職者が興味を持つ情報を掲載し、企業の魅力を訴求します。
イベントや説明会の効果的な運営方法
企業説明会や採用イベントは、候補者と直接接点を持つ貴重な機会になります。参加者が興味を持つコンテンツや、リラックスした雰囲気を提供することが大切です。
たとえば、社内ツアーやワークショップ、社員との座談会などを活用することで、候補者が企業の魅力や雰囲気を肌で感じられる機会を提供することができます。
オンライン採用ツールとSNSの活用
オンライン採用ツールやSNSを活用することで、ターゲット層に幅広くアプローチできます。SNSでは、企業の日常や社員の声を伝えることで、学生にとって身近な存在として企業を印象づけることが可能です。
また、エントリーシートの管理やスケジュール調整など、オンラインツールを活用して選考プロセスを効率化することも効果的です。オンライン採用ツールにより、候補者とのコミュニケーションも円滑に行えます。
SNS採用とは?事例やメリットデメリット、採用戦略の立て方を解説!
新卒採用戦略のポイント③:優秀人材の見極め
人材の見極めには、複数の評価軸と体系的な選考プロセスが必要です。単なるスキルや学歴だけでなく、企業文化との適合性や成長可能性を総合的に評価することが重要です。
選考手法を組み合わせることで、候補者の多面的な評価が可能になり、より精度の高い採用判断を行うことができます。また、面接官の育成と評価基準の標準化により、一貫性のある選考プロセスを実現することが重要になります。
エントリーシート・面接の評価基準の策定
優秀な人材を見極めるためには、エントリーシートや面接での評価基準を明確にすることが必要です。
企業の価値観や求めるスキルに基づいて、候補者の能力や意欲を適切に評価します。例えば、エントリーシートでは志望動機や自己PRを通じて、企業への関心度や自己成長への意識を見極めます。
また、面接ではスキルの確認だけでなく、行動特性や人柄を把握し、企業文化にマッチするかを判断します。加えて、面接官のスキルや知識が選考結果に影響するため、評価基準や面接の進め方を統一し、面接官の教育に力を入れることが大切です。
適性検査やグループディスカッションの導入
適性検査やグループディスカッションは、候補者の潜在的な適性を見極める有効な手法です。
適性検査では、性格や行動特性を数値化し、採用判断の一助とします。また、グループディスカッションでは、コミュニケーション力やリーダーシップ、問題解決力など、チームワークに必要な要素を観察できます。
これらを効果的に活用することで、候補者の内面やチーム適応力をより深く理解することが可能です。
新卒採用戦略のポイント④:評価と改善
採用活動の継続的な改善には、データに基づく評価と分析が不可欠です。定量的・定性的な評価指標を設定し、各プロセスの効果を測定することで、戦略の強みと弱みを特定できます。
特に重要なのは、応募者数や内定承諾率などのKPIを継続的にモニタリングし、改善のポイントを明確にすることです。データ収集と分析により、より効果的な採用戦略の立案が可能となります。
採用活動の評価基準とフィードバックの活用
新卒採用戦略を成功に導くためには、採用活動の成果を定期的に評価し、フィードバックを活用して改善を図ることが重要です。
評価基準としては、応募者数、内定承諾率、内定辞退率、早期離職率などのKPIを設定し、目標達成度を確認します。各プロセスのデータを収集し、改善点を明確にすることで、次年度の採用活動に反映させることが可能です。こうしたデータに基づいた改善は、採用活動の質を高め、優秀な人材の確保に直結します。
KPI分析と次年度に向けた改善施策の策定
採用活動におけるKPI分析は、戦略の効果を客観的に評価するために欠かせません。KPIには、ターゲットの達成率や選考プロセスの効率、内定者の入社意欲などを取り入れることが効果的です。
たとえば、内定辞退率が高い場合には、選考中に候補者とのコミュニケーションが不足していた可能性があるため、フォロー体制を見直す施策が必要です。
採用データの収集と活用による戦略最適化
デジタルツールの発展により、採用データの収集と分析がより容易になっています。採用プロセスの各段階で得られるデータを活用することで、選考の効率性や候補者の評価基準を可視化できます。
新卒採用戦略の実践事例
ここまで、新卒採用戦略の基本ステップとポイントについて説明しましたが、具体的な成功事例を参考にしたい方も多いでしょう。
実際、多くの企業がそれぞれの規模や特性に合わせた戦略を展開し、成果を上げています。実例として、以下を取り上げ詳しく解説していきます。
- サイバーエージェントの「CA24」新卒採用プログラム
- ソフトバンク「ソフトバンクアカデミア」育成プログラム
事例1:サイバーエージェント「CA24」新卒採用プログラム
サイバーエージェントは独自の「CA24」採用プログラムを通じて、早期から学生と接触しインターンシップを活用することで、特にエンジニアなどの専門職で優秀な人材を確保しています。
これは社員全員が採用活動に参加し、現場社員も本気でコミットする方針を反映しています。また、プログラム内で採用された人材が同社の成長に貢献しており、「適材適所」の人材配置と育成が企業文化の強化につながっています。
加えて人材ミスマッチ防止にも力を入れており、一つの評価項目として「入社後ギャップが少ない」で有名な企業になりつつあります。
出典:)「93%の新入社員が「チャレンジできている」を実現 」CyberAgent Way
事例2:ソフトバンク「ソフトバンクアカデミア」育成プログラム
ソフトバンクは「ソフトバンクアカデミア」と呼ばれるプログラムを採用活動に連携させ、経営者育成を目指した取り組みを行っています。
このプログラムに参加することで、内定者が早期から同社の経営ビジョンに沿った経験を積む機会を得るため、長期的な視点での社内リーダー育成が促進されています。また、経営者候補の育成を目標にした採用戦略により、社内での活躍が期待される人材の輩出に成功しています。
出典:)「求む 後継者 」SoftBank Academia
企業の採用成功事例6選|採用戦略と広報のコツ7つを解説
まとめ
いかがでしたでしょうか?本記事では、新卒採用戦略の基本から実践的なポイントまでを包括的に紹介してきました。
新卒採用は、単なる人材確保以上に、企業の未来を創る重要な投資です。効果的な戦略実施のためには、「明確な採用コンセプトと計画」「具体的な実施計画」「戦略的なリソース管理とKPIの設定」「多角的なアプローチの実施」「継続的な評価と改善」など様々なポイントが存在することがお分かりいただけたと思います。
本記事を参考に、これらの要素を効果的に組み合わせ自社に適した採用戦略を構築することで、御社の採用戦略の見直しや改善にお役立てください。
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⑥エンジニア・データサイエンティスト・デジタルマーケター等、専門職種についてはテクノロジー領域専門のコンサルタントが担当します。
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