採用代行(RPO)とは?市場動向、対応業務、メリットを解説!

👉この記事のポイント

  • 採用代行サービスとは

    企業の採用プロセス(全部または一部)を外部の専門事業者に委託し、限られた人事リソースでも戦略設計〜運用までを高精度・高速で実現できるサービスです。

  • 採用代行市場の現状

    人事、総務アウトソーシング市場は拡大中で、効率化や人的資本経営、DX推進を背景にRPOの需要が上昇しています。

  • 採用代行サービスの活用事例

    実際の採用代行サービス活用企業の事例をご紹介しています。

監修者情報

監修者用
株式会社uloqo
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら
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関連動画:採用媒体4社を徹底比較!Green・Wantedly・Findy・LAPRAS SCOUTの特徴とは?

採用代行(RPO)とは?

企業における採用業務は、募集から選考、内定、入社後の定着支援に至るまで、多岐にわたるプロセスを伴います。一方で、採用担当者が限られた人数や工数でこれらすべてを自社内で行うことは大きな負担となります。
その悩みを解決する手段として注目されているのが、採用代行(RPO:Recruitment Process Outsourcing)です。

採用代行(RPO)とは、企業が自社の採用プロセスの一部または全体を外部の専門事業者に委託するサービスです。

RPOは、単なる「人材紹介」や「求人広告」とは異なり、企業の採用活動に寄り添い、必要に応じたプロフェッショナルな支援を提供します。
特に、自社のリソースだけでは対応が難しいかゆいところに手が届く支援が特徴であり、採用のスピードアップや品質向上に貢献する点が大きく評価されています。

このように、採用活動における潤滑油として機能するRPOは、企業の採用戦略の強化や人事部門の業務効率化に欠かせない存在となっています。

■「RPOの将来性」についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
RPO(採用代行)の将来性を読み解く!成長の背景や今後の展望についても解説

採用代行市場の現状

企業における採用業務の外部委託ニーズは年々高まっており、それに伴い採用代行(RPO)を含む人事アウトソーシング市場も堅調に拡大しています。

2023年度の人事・総務関連業務アウトソーシング市場(主要14分野合計)は、前年度比5.9%増の11兆6,631億円に達しました。
そのうち「人事業務アウトソーシング市場」は、給与計算や勤怠管理、研修、採用アウトソーシングなどを含み、同4.8%増の1兆655億円となっています。

このような拡大の背景には、企業の業務効率化に対する意識の高まりと、人的資本経営の観点から「採用の質」を重視する傾向があります。
ベテラン人事担当者の退職や、社内における採用ノウハウの不足、加えてDX推進や働き方改革によって、企業がコア業務に集中しやすい体制づくりが求められていることも、RPOの利用拡大を後押ししています。

出典:)「人事・総務関連業務アウトソーシング市場に関する調査(2025年)」矢野経済研究所

採用代行市場が成長する背景

採用代行(RPO)の市場が拡大を続けている背景には、企業の採用活動そのものが急速に変化・高度化している現状があります。
ここでは、

  • 採用の専門化・複雑化に対応したいニーズの拡大
  • 採用コストや工数を抑えたいニーズの拡大
  • AIや自動化を活用した高度な採用の実現をしたいニーズの拡大

これら3つのニーズ拡大に着目しながら、それぞれ解説していきます。

採用の専門化・複雑化に対応したいニーズの拡大

従来のような求人広告による一括募集から、ダイレクトリクルーティングやSNS、リファラル採用、オンライン説明会など、採用手法が著しく多様化しています。
その結果、企業の採用業務は単純な「実務」ではなく、戦略設計・チャネル選定・効果検証までを含む専門領域へと変貌しました。

特に中小企業や人事専任者が少ない企業では、この変化に対応しきれず、専門家によるサポートを求めるケースが増加しています。
採用代行は、戦略的な立案からオペレーションまで一貫して担える点で、高いニーズを集めています。

採用コストや工数を抑えたいニーズの拡大

人事部門が担う業務は年々増加しており、採用にかけられる工数やリソースは限られています。
特に、面接日程調整や候補者対応、求人原稿の作成といった煩雑な作業は、社内で行うには効率が悪く、コスト・時間のロスを生みやすい領域です。

採用代行では、こうした定型的な業務の一部または全体をプロが代行することで、社内リソースを戦略業務へと再配分できます。
また、成果報酬型や月額固定など、料金体系の柔軟性も導入を後押しする要因となっています。

AIや自動化を活用した高度な採用の実現をしたいニーズの拡大

近年、AIによるスクリーニングやチャットボットによる応募者対応など、採用業務へのテクノロジー活用が急速に進んでいます。
こうした新技術は高度な専門知識やツール運用スキルを要するため、自社内だけで導入・活用するには限界があります。

RPO事業者はこれらの技術やノウハウをすでに保有しており、企業は導入リスクや初期コストを抑えつつ、最先端の採用手法をスピーディに活用できます。
このように、テクノロジーを前提とした採用活動の高度化が、RPO市場の拡大をさらに後押ししています。

採用代行に任せることができる業務

採用代行(RPO)のサービス内容は、単なる「業務の外注」にとどまりません。
採用計画の策定から候補者フォローまで、全てを丸ごと代行、もしくはスカウトや面接業務など一部のみを代行することも可能です。

  • 採用戦略・計画の設計
  • 母集団形成
  • 応募者対応
  • 選考・面接・内定通知
  • 内定後フォローと定着支援

これらの、代行可能な業務をそれぞれ解説していきます。

採用戦略・計画の設計

採用代行ではまず、採用の「設計」段階から関与できます。
求める人物像や必要なポジション、選考フローの全体像をヒアリングした上で、無駄のない採用計画を設計します。

特に、年間の採用数が多い企業や複数拠点で採用を行う企業では、計画段階からのプロの関与が、成功率とコスト効率の両面で大きな差を生みます。

母集団形成

候補者の質と量を確保する「母集団形成」は、採用成功のカギを握ります。
RPO事業者は求人媒体の選定やスカウトメール配信、SNSでの拡散など、多様なチャネルを駆使して応募者を確保します。

また、業界ごとの動向や競合情報を踏まえた「現場目線」の施策提案ができるのも、プロに任せる大きなメリットです。

応募者対応

候補者への連絡や日程調整、問い合わせ対応など、応募者とのコミュニケーション業務をRPOに任せることで、人事担当者の業務負担を大幅に軽減できます。
応募者体験(CX)向上にもつながり、採用ブランディングの観点からも重要な工程です。

選考・面接・内定通知

書類選考や1次面接の代行、面接官代行、そして内定通知の発信など、実務の中心となる工程もアウトソーシングが可能になっています。
事前に評価基準や方針を共有することで、自社の基準に沿った選考運用が可能です。

これにより、人事は最終面接や意思決定など、より全社への影響が強い戦略的な採用業務に集中することが可能になります。

内定後フォローと定着支援

内定通知後のフォローや懇親イベント案内、入社前面談の実施など、定着に向けた支援もRPOの役割です。
内定辞退を防ぎ、入社後のミスマッチを減らすための一連のフォローアップを設計・運用することも、採用代行の業務となっています。

定着率が経営課題になる今、入社後支援も含めたトータルな採用プロセスの最適化も重要です。

■「採用代行依頼」についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
採用代行に依頼できる9つの業務!サービスの種類や料金、 選び方を徹底解説!

【4選】採用代行(RPO)のメリット

採用代行(RPO)を導入することによる、特に注目すべき4つのメリットを

  • 高度な採用活動の実現
  • 他社知見を用いた採用活動の実現
  • スピーディーで丁寧な候補者対応
  • ノンストップのコア業務運営が可能

これらに分けて紹介します。

高度な採用活動の実現

採用代行の最大の強みは、社内では実現が難しい専門的で高度な採用施策を可能にすることです。
RPO事業者は採用の専門家であり、データに基づいた採用設計やチャネル戦略、評価指標の構築など、戦略的な支援を行うことができます。

特に、採用計画の段階から入ってもらうことで、採用ターゲットの明確化から選考フローの最適化まで、精度の高い採用活動を展開することが可能です。

他社知見を用いた採用活動の実現

RPO事業者は、さまざまな業種・職種・規模の企業の採用支援実績を持っています。
こうした知見を活用できるため、業界全体のトレンドを踏まえた「勝てる採用活動」を展開できる点がメリットです。

具体的には、競合他社の採用戦略や市場における反応を踏まえた母集団形成施策の設計など、社内だけでは得られない視点からの提案が得られます。

スピーディーで丁寧な候補者対応

候補者対応の遅延やコミュニケーション不足は、選考離脱や企業イメージの低下を招く原因になります。
RPOでは、応募者対応専任のオペレーターが、迅速かつ丁寧なコミュニケーションを実施することで、候補者体験(CX)を向上させます。

とくに複数ポジションの採用を同時並行で進める際に、応募対応の品質を一定に保つことができる点は大きな利点です。

ノンストップのコア業務運営が可能

採用担当者は通常、労務、教育、制度設計など幅広い業務を兼任しているため、採用に十分な時間を割けないことも少なくありません。
RPOを導入すれば、煩雑な実務を外部に任せ、戦略立案や面談といった本質的な業務に集中することが可能になります。

結果として、人的資源を有効活用し、組織全体の生産性を高めることにつながります。

■「採用代行のメリット」についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
採用代行(RPO)4つのメリットとは?費用や導入すべき企業を解説!

【4選】採用代行(RPO)のデメリット

採用代行(RPO)には多くのメリットがある一方で、導入の際に注意しておきたい懸念点も存在します。ここでは代表的な4つのデメリットについて、

  • 自社のノウハウ蓄積が困難
  • コミュニケーションコストの増加
  • 各サービス品質にバラつきの可能性

これらに分けて具体的に解説します。

自社のノウハウ蓄積が困難

RPOを活用することで業務の負担は軽減されますが、裏を返せば「社内に採用ノウハウが蓄積されにくくなる」という側面もあります。
特に長期的な運用を前提にした場合、自社の採用スキルが育ちにくいという課題が発生します。

採用活動をすべて外部に依存するのではなく、内製化できる部分とのバランスを見極めることが重要です。

コミュニケーションコストの増加

外部パートナーとの業務連携には、常に情報共有や進捗確認が伴います。
特にRPOでは、採用要件や企業カルチャーの理解度が成果に直結するため、定期的なミーティングやフィードバックのやり取りが不可欠です。

こうしたやり取りは、社内業務に比べて多くの確認工程を必要とするため、一定の時間と労力を要します。

各サービス品質にバラつきの可能性

RPOサービスは提供会社によって得意領域や実績が異なるため、サービスの質にバラつきがある点も注意すべきポイントです。
応募者対応は丁寧でも母集団形成に弱い、または業界知識が不十分でミスマッチが生じるといったケースなども存在します。

導入前には、契約内容や体制、担当者の実績・スキルレベルを十分に確認し、自社に合ったパートナーを見極めることが必要です。

【2選】採用代行(RPO)を活用した事例

株式会社uloqoが採用代行サービスを提供した事例である、

  • テクノプロ様
  • ロカリオ様

これら2社の事例について解説していきます。

テクノプロ様の事例

エピソード

  • 株式会社uloqoにてスカウト媒体の立ち上げから運用までを一気通貫でサポート
  • 媒体選定における助言・提案、媒体の立ち上げ業務
  • 求人作成・スカウト文設計なども実行

お客様の声

  • 「DRの右も左もわからない状態だったのですが、立ち上げから型作りをしてもらいました。結果、順調に内定が出ており、承諾数も増えています。」
  • 「歩留まりも改善しています。 他者に比べて採用ゴールに向けた熱意を感じられて、伴走車との姿勢がとても信頼できます。」

出典:)テクノプロ

ロカリオ様の事例

エピソード

  • 株式会社uloqoにて、採用戦略の設計からエージェントコントロールや採用オペレーション、一次面接までを一気通貫で代行

お客様の声

  • 『まさに、「なんでもやります」という姿勢でした。』
  • 『ここまでお願いしても大丈夫かな? と思うこともあります。「このエージェントさんって、この媒体って…?」と質問しても なんでも即答で返してもらえて、非常に信頼できますし、安心してお任せできる存在です。』
  • 「おかげさまで確実に採用人数を積み上げられているので、本当に感謝しています。」

出典:)ロカリオ

採用代行(RPO)についてよくある質問(FAQ)

採用代行(RPO)についてよくある質問をまとめました。

採用代行(RPO)って人材紹介とどう違うの?

人材紹介は候補者の紹介が中心ですが、RPOは戦略設計から候補者対応、面接代行まで幅広くサポートできる点が大きな違いです。

採用代行に任せられる業務範囲は?

計画設計から母集団形成、面接日程調整、内定後のフォローまで幅広く対応可能です。一部業務だけを依頼することもできます。

自社に合ったRPO業者を選ぶコツは?

過去の実績や得意分野、担当者のスキルを確認し、自社の課題にマッチするパートナーを選ぶことが大切です。

採用代行を導入するタイミングは?

大量採用を控えている時期や、人事リソースが不足しているときに導入するケースが多いです。

短期間だけ依頼することはできる?

可能です。新卒採用や特定職種の中途採用など、スポット的に利用する企業もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
本記事では、企業が採用活動の一部またはすべてを外部の専門事業者に委託する「採用代行(RPO)」について紹介しました。

採用代行は、採用のスピードと質の向上、業務効率化など多くのメリットをもたらします。
市場の成長背景や導入事例を通じて、RPOの活用イメージも具体的につかめたのではないでしょうか?

RPOを効果的に活用するには、自社の課題やリソースに合った委託範囲を見極めることが重要です。
ぜひ本記事を参考に、自社に最適な採用戦略の設計にお役立てください。

株式会社uloqo(旧PrHR)の採用代行サービスについてはこちら

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