営業職の採用単価相場|コストを抑える方法や単価が高い理由を解説

営業職の採用単価相場|コストを 抑える方法や単価が高い理由を解説

営業職の採用においては、他の職種と比較しても特有の課題や特徴があり、その採用単価は企業にとって重要な指標となっています。本記事では、営業職採用単価の相場をはじめ、全職種内での位置付けや内訳、さらには採用単価が高くなる理由について解説します。また、企業が採用コストを抑えつつも優秀な人材を確保するための具体的な方法についても詳述します。営業職採用の現状を総合的に理解し、効果的な採用戦略を立案するためのヒントをご提供します。

監修者情報

監修者用

株式会社uloqo代表取締役

関川 懸介

アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら

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営業職採用単価の相場

営業職は、多くの企業で需要が高く、特に新規顧客獲得や既存顧客フォローに重要な役割を果たします。しかし、採用にかかる費用(採用単価)は年々変動します。この変動は、経済状況、労働市場の変化、採用競争の激化、そして採用手法の進化など、さまざまな要因に影響を受けています。

以下は、2019年から2023年までの営業職の採用単価の相場を示したデータです。このデータは、新卒や中途採用、募集手段によって異なる可能性がありますが、大まかなトレンドを把握するための参考資料として利用できます。

職種名2019年2020年2021年2022年2023年
営業53.9万円37.1万円36.3万円47.4万円33.7万円

参考:https://www.bsearch.co.jp/media/recruitment-cost-per-person#i

2019年においては、採用単価が高く、景気の良い時期に多くの企業が積極的に採用活動を行った可能性があります。2020年〜2021年では新型コロナウイルスの影響で採用市場が冷え込み、採用コストが低下したと考えられます。この時期、オンライン採用ツールの利用が拡大し、コスト効率が改善した点も影響しているでしょう。

また、2022年からは景気回復とともに採用活動が活発化し、採用単価が再び上昇しています。そして、2023年では、市場全体の人材不足や採用手法の効率化により、再度単価が低下したと見られます。

採用単価における全職種内での営業職の位置付け

採用単価は、職種ごとに大きく異なり、その変動は市場動向や経済状況に密接に関連しています。営業職は、全職種の中でも特に需要が高く、企業の業績に直結するため、多くの企業が積極的に採用活動を行っています。以下は、全職種の採用単価を統合したデータを示し、営業職の位置付けを確認できる表です。

職種名2019年2020年2021年2022年2023年
営業53.9万円37.1万円36.3万円47.4万円33.7万円
企画・経営63.7万円76.6万円39.1万円51.2万円33.9万円
管理・事務36.8万円32.7万円33.7万円42.8万円32.3万円
販売・フード・アミューズメント45.4万円35.7万円23.3万円36.2万円27.3万円
美容・ブライダル・ホテル・交通60.0万円94.6万円42.2万円23.8万円26.4万円
医療・福祉53.2万円25.5万円35.3万円30.5万円28.4万円
電気・電子・機械・半導体38.8万円33.5万円44.4万円55.1万円29.9万円
建築・土木59.6万円45.8万円37.7万円45.7万円33.1万円
医薬・食品・化学・素材27.8万円52.6万円50.8万円82.4万円31.6万円
技能工・設備・配送・農林水産27.5万円23.4万円35.6万円39.8万円31.7万円

参考:https://www.bsearch.co.jp/media/recruitment-cost-per-person#i

全職種との比較

営業職は、多くの業界で欠かせない役割を果たしており、採用市場においても常に一定の需要があります。そのため、営業職の採用単価は比較的安定しており、他職種と比べても中程度の水準に位置しています。

しかし、2020年以降、新型コロナウイルスの影響で市場全体の景気が低迷し、企業の採用活動も制限されたことから、営業職の採用単価は一時的に低下しました。それでも、経済回復に伴い、営業職は再び注目される職種となりつつあります。この職種の採用単価の変動は、景気や企業の戦略的な優先順位の影響を受けやすい特徴があります。

高コスト職種との比較

企画・経営職や美容・ブライダル・ホテル・交通といった職種は、特定のスキルセットや経験が強く求められるため、採用単価が高くなる傾向があります。特に「企画・経営」は経営戦略に関わる重要なポジションであり、候補者が持つ専門知識や実績が採用コストを押し上げる要因となります。

一方で、「美容・ブライダル・ホテル・交通」は、華やかなイメージに反して、特定の資格や経験を持つ人材が少なく、その希少性から採用コストが突出する年度が見られます。これらの職種と比べると、営業職の採用単価は高コストではないものの、安定的な需要による継続性が特徴的です。

低コスト職種との比較

技能工・設備・配送・農林水産といった職種は、採用単価が比較的低い職種として挙げられます。これらの職種は、専門資格や高度なスキルを必ずしも必要としない場合が多く、また労働市場における候補者の母数が多いため、採用コストが抑えられる傾向にあります。

それに対して営業職は、一定のコミュニケーションスキルや業務遂行能力が求められることから、低コスト職種よりも採用単価が高く維持されています。この差異は、職種ごとの市場での価値や必要とされる能力に起因しており、営業職の単価が中間水準に位置する理由の一つともいえます。

営業職採用単価の内訳

営業職の採用単価は、外部からのサポートに頼る費用と、企業内部で発生する費用に大別されます。採用単価の内訳について認識しておくことで、より分析的に採用単価を振り返ることができ課題が見つけやすくなります。

外部コスト

外部コストには、企業が外部のリソースを利用して発生する支出が含まれます。代表的なものとしては、求職者に情報を届けるためのオンライン広告や、転職イベントなどへの参加に伴う出展料があります。

また、会社の魅力を伝えるためのパンフレット作成や、プロフェッショナルな採用サービスを提供する人材紹介会社への支払いも該当します。さらに、説明会や選考会の会場を手配するための費用も外部コストの一部を占めています。これらの費用は、より幅広い求職者にリーチするための投資であり、採用活動の成否に直結する重要な要素です。

内部コスト

一方で、内部コストは企業内部でのリソース利用に伴う支出を指します。応募者への交通費や宿泊費の提供、採用活動を担う担当者の給与や業務に必要な経費がその中心です。また、面接に参加する経営陣や現場責任者の時間的コストも無視できません。

さらに、社員紹介制度による報酬や、SNSを活用した採用広報活動に充てる工数なども、内部コストの中で重要な割合を占めています。これらの支出は、社内での採用活動の質を高め、候補者に好印象を与えるための基盤を形成します。

営業職採用単価が高い理由

営業職の採用単価が高い理由には、企業の内部的な要因が大きく影響しています。営業職は企業の収益に直結する重要なポジションであり、その役割を担う人材を採用するプロセスには、多くのリソースが投入されます。以下では、特に企業内部における要因に焦点を当て、営業職採用単価が高くなる背景を解説します。

営業職採用単価が高い理由

採用プロセスが複雑化している

営業職は、単に商品やサービスを販売するだけでなく、顧客との関係構築や課題解決能力が求められるため、選考プロセスが複雑化する傾向があります。企業は、候補者のコミュニケーション能力、提案力、業務適性を見極めるために、複数段階の面接やグループディスカッションを実施します。

このプロセスには、多くの経営陣や現場担当者が関与し、これが人件費の増加につながります。また、選考基準が高度になることで、候補者を絞り込む時間とコストがさらに増大します。

マッチング精度へのこだわりが強い

営業職は企業の第一線で顧客と接するため、求められるスキルセットや人間性が多岐にわたります。特に、企業の製品やサービスに対する深い理解、顧客のニーズに応じた柔軟な対応力、そして高いモチベーションを持つ人材が必要です。

そのため、企業は候補者とのミスマッチを避けるために、採用の初期段階から詳細な説明会や選考を行い、応募者の職務適性を徹底的に評価します。この過程で発生する説明会の運営コストや、選考段階での細かな調整は、採用単価を押し上げる要因となります。

リテンションへの投資額が大きい

営業職は離職率が比較的高い職種でもあり、企業は長期的な定着を目指して採用段階から多くのリソースを投入します。たとえば、候補者に自社の文化や価値観を深く理解してもらうためのワークショップや、内定後に提供する研修プログラムの準備が挙げられます。

また、リファラル採用を促進するインセンティブや、SNSなどでの魅力的な採用広報にかける人件費も、採用単価に含まれる先行投資の一環です。

採用市場の競争が激化している

営業職は多くの企業で必要不可欠な職種であり、採用市場での競争が激化しています。この競争を勝ち抜くため、企業は優秀な人材を引きつけるための福利厚生や給与の提示、魅力的な企業ブランディングに注力します。

これには、内部での採用戦略立案や、広報チームとの連携など、多くの部署が関わるため、それぞれのコストが採用単価を高める要因となります。

営業職採用単価を抑える方法

営業職の採用単価を抑えるには、企業内部の採用プロセスの効率化と外部リソースの活用をバランスよく組み合わせることが重要です。営業職は特に採用市場で競争が激しく、コストが増大しやすい職種ですが、適切な戦略を取ることでコストを削減しつつ質の高い採用を実現できます。

営業職の採用単価を抑える方法

採用プロセスの効率化

企業内部での採用プロセスを見直し、無駄を削減することが基本です。たとえば、面接プロセスを合理化し、複数段階の選考を効率的に統合することで、経営陣や現場担当者の時間的コストを軽減できます。

また、採用要件を明確に設定することで、適切な応募者を絞り込み、選考にかかる労力を削減できます。さらに、オンライン面接ツールやAIを活用したスクリーニングなど、デジタル技術を取り入れることで、コストと時間の双方を効率化することが可能です。

リファラル採用の活用

リファラル採用(社員紹介制度)は、既存社員から信頼性の高い候補者を紹介してもらう手法であり、採用単価を抑える効果的な方法です。特に営業職のように人柄やコミュニケーション能力が重視される職種では、既存社員が推薦する候補者が企業文化にフィットしやすい傾向があります。

リファラル採用を活性化させるために、社員へのインセンティブを適切に設計することが重要です。この方法は、求人広告や人材紹介サービスに依存する必要が減るため、外部コストを削減できます。

■リファラル採用について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
リファラル採用とは?導入のメリットや成功のポイントを徹底解説

採用代行(RPO)の活用

採用代行(Recruitment Process Outsourcing)は、採用活動の一部または全部を専門の外部業者に委託する方法です。特に営業職のように採用ボリュームが多い場合、採用代行を活用することで、採用プロセス全体を効率化し、結果的にコストを抑えられるケースが多く見られます。

たとえば、求人広告の最適化や応募者スクリーニングの代行、合同説明会の運営サポートなど、専門知識とネットワークを持つ業者が支援することで、内部コストと外部コストの双方を抑制できます。

■採用代行について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
採用代行(RPO)とは? サービス12社・選ぶポイント 業務範囲を解説

ターゲティングの精度向上

採用コストの多くは、ミスマッチの解消に費やされています。営業職に必要なスキルや経験を事前に明確化し、求職者に正確に伝えることで、適切な人材だけをターゲットにすることが可能です。このためには、求人票の記載内容を充実させるだけでなく、求職者が求める条件やキャリアビジョンに寄り添った情報提供を行うことが重要です。

また、デジタルマーケティング手法を取り入れ、ターゲットに合致した広告配信を行うことで、より効率的に優秀な人材にリーチすることができます。

■採用ペルソナについて詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
【簡単7ステップ】採用ペルソナとは?作り方やフォーマット、活用事例も紹介!

内部育成の強化

新規採用だけに頼るのではなく、既存社員のスキルアップやキャリアチェンジを促進することもコスト削減に効果的です。特に、社内で他部署から営業職への異動を促す仕組みを構築することで、外部からの採用を減らし、採用単価を抑えることが可能です。

内部育成は時間を要するものの、長期的には定着率の向上や人材育成コストの削減につながる投資となります。

まとめ

営業職の採用単価は、採用市場の競争激化やプロセスの複雑化など、さまざまな要因によって高止まりしています。一方で、採用プロセスの効率化やリファラル採用の活用、さらには採用代行(RPO)や内部育成の強化といった施策を導入することで、コストを抑える可能性は十分にあります。営業職採用における課題を理解し、適切な改善策を講じることで、企業は競争力を高めながら効率的に人材を確保することができるでしょう。本記事で紹介した内容を参考に、自社に合った最適な採用戦略を構築してください。

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