メンター制度とは?導入するメリット、企業の導入事例、失敗を防ぐ注意点など徹底解説!

メンター制度とは?導入するメリット、企業の導入事例、失敗を防ぐ注意点など徹底解説!

こんにちは。digireka!HR編集部です。若手社員のうち、大卒の3割が入社3年以内に離職すると言われています。人材不足により採用コストが増大傾向にある今日、若手社員の早期離職は企業にとって大きな痛手となります。

そこで今回、入社後の定着率を上げるための施策である「メンター制度」に着目し、導入目的、導入状況、導入事例、導入するメリット、導入する際の注意点などついて執筆しました。若手社員の早期離職でお悩みの人事担当者様は是非、参考にしてみてください。

メンター制度の概要

まずは、メンター制度の概要について見ていきましょう。

メンター制度とは

メンター制度」とは、所属する部署の上司とは別に、年齢の近い先輩社員が新入社員や若手社員の相談役を担い、サポートする制度のことです。メンターは英語のMentorが語源であり、助言者、相談相手という意味合いになります。

メンターとメンティー

メンター制度において、相談役を担う先輩社員を「メンター」、相談を受ける若手社員を「メンティー」と呼びます。メンターは入社して3年目から5年目くらいの社員が担当することが多く、メンティーは新入社員や入社して間もない若手社員がなることが多いです。

メンター制度を導入する目的

企業がメンター制度を導入する目的として若手社員の早期離職防止があります。

入社後、業務内容や業務外での悩みを相談できる先輩がいなかったり、気軽にアドバイスをもらえる環境がないために、若手社員が早期退職してしまうケースが多くあります。こうした背景から、若手社員が抱えている不安や悩みを解消して、早期離職防止の効果が期待できるメンター制度は注目を集めているのです。

メンター制度の導入状況

近年注目を集めているメンター制度ですが、その導入状況を見ていきましょう。

HR総研が上場及び未上場企業の人事責任者・人材育成ご担当者194人に、メンター制度(それに準ずる制度・取り組み)があるかを調査したところ、「メンター制度(それに準ずる制度・取り組み)がある」と回答した企業の割合は46%、「以前メンター制度があったが今はない」と回答した企業の割合は9%、「元々メンター制度がない」と回答した企業の割合は45%という結果になりました。

また、企業規模別の導入率を見ても、大企業(1001名以上)で54%、中堅企業(301~1000名)で44%、中小企業(300名以下)で41%という結果になり、大企業では過半数、中小企業でも約4割がメンター制度を導入していることが分かります。


参照:)「HR pro HR総研:人材育成『新入社員研修』に関するアンケート調査 結果報告」

大手を中心に導入を進める企業が多いですが、厚生労働省もメンター制の導入を推進しています。厚生労働省が作成した「メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」では、メンター制の導入やロールモデルの育成についてまとめています。

メンター制度の導入事例

実際にメンター制度を導入した企業の例を2社紹介いたします。

(1)損保ジャパン日本興亜ホールディングスの事例

損保ジャパン日本興亜ホールディングスは、女性社員の活躍推進のためにメンター制度を導入しています。女性社員をメンティとし、直属の上司以外の役員・部店長をメンターとしています。

出産や育児などで退職してしまう女性が多いため、ベテラン女性社員の離職防止を目的として、仕事やキャリアの悩み相談を行っています。

(2)株式会社高島屋の事例

高島屋は、シフト勤務などで職場コミュニケーションが希薄化したため、メンター制度を導入しました。主任に昇給した翌年、入社4年目の若手社員をメンティとし、入社10年目前後の課長をメンターとしています。

新入社員ではなく、今後の会社の中核を担うポジションの社員に向けてメンター制度を実施しています。メンティーのキャリアビジョンを明確にしたり、新たな気付きがあるよう働きかけている事例になります。

メンター制度を導入するメリット

メンター制度を導入するメリットは主に3つあります。

若手社員の離職防止

若手社員の離職防止は企業がメンター制度を導入する大きなメリットとなっています。メンター・メンティー間で何でも相談できる関係性ができれば、会社への居心地がよくなり、若手社員の離職率低下につながるでしょう。

社内コミュニケーションの活性化

メンターはメンティーとは別の部署の社員が担当することが多いです。そのため、普段の業務では関わらない他部署の社員と接する機会が増え、社内コミュニケーションが活性化します。

社内コミュニケーションが増えることで、社員のモチベーション向上、生産性向上などの効果も期待できるでしょう。

従業員の成長

メンター制度の導入は、メンティーだけではなくメンターの成長を促すことができます。メンターになった社員は、メンティーに見られているという意識から責任感を持つようになるでしょう。また、メンター自身が今後のキャリア形成について考える良いきっかけにもなります。

メンター制度を導入する際の注意点

メンター制度を導入しても、失敗しては意味がありません。以下のことに注意して導入しましょう。

メンターの業務負担増大

メンターにとって、通常業務に加えてメンティーのサポートという責任のある課題が課せられるため、時間的・精神的負担となります。メンター制度を導入する際には、メンターだけに負担をかけないよう、周囲の理解とサポートが必要となります。

メンターとメンティーの相性

メンター制度は、メンターとメンティーの関係性が良好でない限り有効に機能しません。お互いの相性が悪い場合、メンティーが余計にストレスを抱えてしまう可能性もあります。メンター制度を導入する際には、お互いの相性を考慮して人選しなければなりません。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「メンター制度」の概要、導入目的、導入状況、導入事例、導入するメリット、導入する際の注意点などついて執筆しました。メンター制度の導入は若手社員の離職率低下や、社内コミュニケーションの活性化など多くのメリットをもたらします。

ただし、メンターの負担やお互いの相性に注意して導入しない限り、良い効果は得られないでしょう。

 

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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