近年中途採用では売り手市場化に伴い、採用難易度が上昇しています。それに伴い、適正な採用基準を設定することが中途採用における重要な課題化しています。
しかしながら、以下の悩みを抱えている方は多くいらっしゃるかと思います。
- 採用基準とは何かあまりわかっていない
- 採用基準の正しい設定方法がわかっていない
- 採用基準を定めるポイントがわかっていない
そこで本記事では中途採用の採用基準において、以下の内容について詳しく解説していきます。
- 採用基準の定義・目的
- 採用基準を設定する手順
- 採用基準を定める際のポイント
中途採用の採用基準について不安な方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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採用基準とは何か?
そもそも採用基準とは何なのか解説します。以下の3つの観点から解説していきます。
- 定義
- 目的
- 適正でない場合に起こる問題
定義
採用基準とは、企業が新たな社員を採用する際に、どのような人材を選定するべきかを決定するための指標やガイドラインを指します。これには、以下のような要素が含まれます。
- 応募者のスキルや経験
- 性格
- 企業文化との適合性
- 将来のポテンシャル
企業ごとに異なる基準が設けられており、どの基準を重要視するかは、その企業が求める人材像や業界によっても異なります。
目的
採用基準の目的は、企業が求める人材を適切に選定し、長期的に活躍できる社員を確保することにあります。基準を明確に設定することで、採用担当者は応募者の適性を客観的に評価することができ、効率的かつ公平な採用プロセスを実現できます。
また、採用基準は、企業が求めるスキルセットや価値観に合致する人材を確保するための指針となるため、結果として組織全体のパフォーマンス向上にも寄与します。
適正でない場合に起こる問題
採用基準が適正でない場合、企業は大きなリスクを抱えることになります。主に2つの問題があります。
- ミスマッチで早期離職
- 採用効率の低下
ミスマッチで早期離職
採用基準が不十分であると、応募者と企業の間で期待値のすれ違いが生じやすくなります。例えば、採用した人材が企業文化や仕事の内容に合わないと感じた場合、すぐにモチベーションを失い、短期間で退職してしまうことがあります。このような早期離職は、採用コストやトレーニングコストの無駄を生み、さらに新たな人材を採用するための追加コストが発生します。
■採用ミスに関しては下記の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
採用効率の低下
不適切な採用基準に基づいた選考プロセスでは、無駄な時間やリソースを費やすことになります。基準が明確でないため、応募者の適性を正確に判断できず、多くの不適格な候補者に時間を割いてしまうことがあります。これにより、採用活動全体の効率が低下し、最適な人材を採用する機会を逃すことにもつながります。
■採用業務の効率化に関しては下記の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
中途採用における重要な採用基準は?
中途採用は、新卒採用とは異なり、即戦力となる人材を求める傾向が強いです。重要な採用基準は主に3つあります。
カルチャー
企業文化に合った人材を採用することは、中途採用において非常に重要です。企業文化とは、その組織が大切にしている価値観や働き方のスタイル、コミュニケーションの方法などを指し、これに適応できるかどうかが、長期的な活躍の鍵を握ります。たとえスキルや経験が優れていても、企業文化に合わない場合、チームに悪影響を及ぼし、組織全体のパフォーマンス低下を招くことがあります。したがって、採用プロセスでは、候補者が企業の価値観や風土にフィットするかどうかを見極めることが重要です。
コンピテンシー
コンピテンシーとは、特定の役割や職務において成功するために必要な行動特性や能力を指します。これには、以下の項目が含まれます。
- リーダーシップ
- 問題解決能力
- チームワーク
- コミュニケーションスキル
中途採用では、応募者が過去にどのような環境でどのようにこれらのコンピテンシーを発揮してきたかが、採用判断の大きな要素となります。企業は、その役割において必要とされるコンピテンシーを事前に定義し、それに基づいて応募者の適性を評価することが求められます。
スキル
中途採用におけるもう一つの重要な基準は、即戦力となる専門的なスキルです。特定の技術や知識、業界経験など、応募者が既に持っているスキルが、採用後すぐに活かせるかどうかが重要視されます。特に技術職や専門職の場合、スキルの適合性が採用の大きな決定要素となります。
また、スキルだけでなく、学習意欲や新しい技術に適応する能力も重要です。急速に変化するビジネス環境では、既存のスキルに加えて、継続的に成長し続ける能力が求められます。
採用基準の設定する手順
中途採用において適切な採用基準を設定することは、企業が求める人材を確実に獲得し、組織の成長に寄与するために不可欠です。手順は以下の4stepです。
転職市場の市場調査
採用基準を設定する最初のステップは、転職市場におけるトレンドや競合他社の動向を把握することです。現代の転職市場は日々変化しており、特定のスキルや経験が急激に需要を増していることがあります。たとえば、技術職ではAIやデータサイエンスのスキルが重要視されるようになっている一方、マネジメント職ではリモートワーク環境下でのリーダーシップ能力が求められることが多くなっています。こうしたトレンドを把握するために、以下のような情報を活用することが不可欠となります。
- 業界レポート
- 求人サイト
- 転職エージェントの提供するデータ
また、競合他社の採用基準や提供している待遇、採用戦略を調査することで、自社の基準が市場競争力を持つものかどうかを評価できます。例えば、競合が特定のスキルや経験に高い価値を置いている場合、それに対抗できる独自のアプローチを模索する必要があるでしょう。
各部署にヒアリング実施
採用基準を設定する際には、実際に新しいメンバーを受け入れる現場の意見を聞くことが不可欠です。各部署にヒアリングを実施し、具体的にどのようなスキルや経験、またはパーソナリティが求められているかを明確にします。例えば、エンジニアリング部門では技術的な知識が重視される一方、営業部門ではコミュニケーション能力やプレゼンテーションスキルが重要視されることが考えられます。
ヒアリングを通じて、現場のニーズを反映した具体的な採用基準を作成することができるため、後の採用活動がよりスムーズに進むだけでなく、採用後のミスマッチを防ぐ効果もあります。また、現場の意見を反映することで、部署間での認識のズレを減らし、組織全体で統一された採用基準を持つことが可能になります。
評価項目の設定
各部署のニーズを集約した後、それらを具体的な評価項目として整理します。この段階では、スキルや経験だけでなく、応募者の行動特性や価値観も評価項目に組み込むことが重要です。たとえば、問題解決能力やチームワーク、リーダーシップといった行動特性は、中途採用において特に重要視されます。また、企業文化にどの程度フィットするかといった「ソフトスキル」も、評価項目に含めるべきです。
評価項目はできるだけ具体的にし、面接やスクリーニング時に客観的に評価できるようにします。具体的な基準がないと、主観的な判断に依存してしまい、採用の公平性が損なわれる可能性があります。例えば、「リーダーシップ」といった抽象的な表現ではなく、「チームを率いたプロジェクト経験があるか」や「問題解決において他者と協力し、成果を出した経験があるか」といった形で具体的な事例に基づく評価項目を設定することが推奨されます。
社内で合意形成
採用基準を設定する最後のステップは、社内での合意形成です。特に中途採用では、異なる部署や役職が採用プロセスに関与することが多いため、全員が同じ基準で候補者を評価できるようにする必要があります。評価基準について明確な合意がないと、採用決定が曖昧になり、最適な人材を見逃すリスクが生じます。
人事部門は、各部署から収集した意見をもとに統一された採用基準を策定し、それを全社的に共有します。また、必要に応じて基準を定期的に見直し、柔軟に変更できる体制を整えておくことも重要です。
採用基準を定める際のポイント
採用基準を設定する際には、いくつかのポイントを意識することで、より実効性の高い基準を策定することができます。主なポイントは4つあります。
- 基準は具体的にする
- 現場の声を取り入れる
- 就職差別をしない
- MUST条件とWANT条件に区分する
基準は具体的にする
採用基準はできるだけ具体的に設定することが重要です。例えば、「コミュニケーション能力が高い」という基準ではなく、「プレゼンテーション経験が豊富で、顧客や社内チームとの調整力がある」といった具合に、具体的な行動や成果に基づいた基準を設定することで、候補者を客観的に評価することができます。具体的な基準がないと、主観的な判断が介入しやすくなり、採用の公平性が損なわれるリスクがあります。
現場の声を取り入れる
採用基準を設定する際には、現場の声をしっかりと取り入れることが重要です。実際に新たなメンバーと一緒に働くことになる現場の意見を反映することで、実際にそのポジションに適した人材かを見極めることができます。現場の意見を無視して一方的に基準を決めてしまうと、採用後のミスマッチが生じる可能性が高まります。
就職差別をしない
採用基準を定める際には、法律や倫理的な側面にも注意を払う必要があります。例えば、
- 年齢
- 性別
- 人種
- 宗教
などによる差別的な基準を設けることは、法律違反となり企業の評判にも悪影響を与えます。
また、多様性を尊重する採用基準を設定することで、企業のイノベーションや問題解決能力を高める効果も期待できます。公平かつ差別のない基準を策定することは、企業の社会的責任としても重要です。
MUST条件とWANT条件に区分する
採用基準を設定する際には、必須(MUST)条件と望ましい(WANT)条件を明確に区分することが有効です。必須条件は、そのポジションで働くために絶対に必要なスキルや経験であり、これを満たさない候補者は採用対象外となります。
一方、望ましい条件は、持っていると採用に有利になるが、必須ではない条件です。この区分を明確にすることで、採用担当者は効率的に候補者を評価でき、重要なスキルを見落とすリスクも減らすことができます。
採用基準の見直しが必要な3つのケース
企業が一度定めた採用基準であっても、定期的に見直しや調整が必要になることがあります。特に、中途採用においては市場の変化や企業のニーズに応じて基準を更新することが不可欠です。主に3つのケースがあります。
- 応募数が少ない
- 書類選考通過者が極端に少ない
- 現場と人事で合否の感覚が不一致している
応募数が少ない
採用活動を開始しても、応募数が期待した水準に達していない場合、採用基準の見直しを検討すべきです。応募者数が少ない原因として2つ考えられます。
- 設定した基準が高すぎる
- 市場ニーズと乖離している
例えば、業界内で標準的とされるスキルセットや経験年数以上の条件を設定しすぎると、応募者が「自分にはその基準を満たせない」と感じ、エントリーを控えることがあります。こうしたケースでは、スキルや経験の要件を一度緩和してみることで、応募者数が増えるかもしれません。
また、転職市場の現状に合った求人票の内容に調整することで、応募数を増加させることが期待されます。求人広告や社内募集要項の記載内容を見直し、ターゲット層にとって魅力的かつ現実的な条件を提示することが重要です。
■応募数が少なく母集団形成に課題を抱えている方はぜひ下記の記事を参考にしてください。
書類選考通過者が極端に少ない
採用基準が厳しすぎると、書類選考の通過者が極端に少なくなり、面接に進む人材が限られてしまうことがあります。この場合も、基準の見直しが必要です。企業が設定する基準が現実的かどうかを再評価し、過度に細かい条件を設けていないかを確認することが大切です。
たとえば、スキルや経験年数の要件が詳細すぎる場合、実際には有能な候補者を見逃している可能性があります。特定のツールやソフトウェアに精通していることを必須条件にしている一方で、代替可能なスキルや関連する経験を考慮に入れていない場合、その基準をもう少し柔軟にすることで、選考の幅を広げられるでしょう。
また、書類選考通過者が少ない背景には、業務内容と求めるスキルセットとの間にミスマッチがある場合も考えられます。業務の実態に即したスキルを再定義し、必要に応じて必須条件と望ましい条件を明確に分けることで、通過者を増やすことができます。
現場と人事で合否の感覚が不一致している
中途採用において、現場と人事部門の間で候補者の合否に関する意見が大きく食い違う場合、採用基準の見直しが必要なケースがあります。現場は実務経験やチームフィットを重視する傾向が強い一方で、人事部門は企業全体の文化や組織に合うかどうかをより重視することがよくあります。この不一致は、採用基準が曖昧だったり、各部署間で基準の解釈が異なることが原因です。
例えば、現場が「スキル重視」で採用を考えている一方で、人事が「カルチャーフィット」を優先している場合、双方の視点が噛み合わず、最適な候補者を見つけるのが難しくなります。このような状況では、現場と人事部門が緊密に連携し、採用基準のすり合わせを行う必要があります。
具体的には、採用基準をより詳細かつ統一的に定義し、選考プロセスの段階ごとに評価項目を明確化することが重要です。また、基準に関する社内研修を実施し、全員が同じ理解を持つようにすることも効果的です。現場と人事の連携が取れた採用プロセスは、最適な人材の確保に直結します。
まとめ
本記事では
- 採用基準とは何かあまりわかっていない
- 採用基準の正しい設定方法がわかっていない
- 採用基準を定めるポイントがわかっていない
などの悩みを抱えている方に向けて、
- 採用基準の定義・目的
- 採用基準を設定する手順
- 採用基準を定める際のポイント
について解説しました。
中途採用において採用基準に問題を感じている方はぜひ本記事を参考にしてください。
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