リファラル採用はトラブル続出?頻出事例や解決策まで徹底解説!

リファラル採用はトラブル続出?頻出事例や解決策まで徹底解説!

終身雇用という考え方が薄れゆく中、新たな採用手法として脚光を浴びているのがリファラル採用です。社員一人ひとりが持つネットワークを活用することで、採用コストの削減はもちろん、企業文化に馴染みやすい人材の確保も期待できます。

一方で、「知人の紹介に対して報酬が発生する」という仕組み上、様々な課題やトラブルが生じやすいのも事実です。効果的な運用のためには、入念な準備と細やかな配慮が欠かせません。
そこで本記事では、これからリファラル採用を導入を検討される企業の方はもちろん、すでに運用中の企業の方に向けて、実際に起こりうるトラブルとその対策について、詳しく解説していきます。

監修者情報

監修者用
株式会社uloqo
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら

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リファラル採用とは?

リファラル採用とは、既存の社員が自分の知人や友人、元同僚などを紹介し、その人材を企業が採用する手法のことを指します。英語の「referral(紹介)」に由来し、「社員紹介採用」とも呼ばれます。

■リファラル採用の基本についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
リファラル採用とは?導入のメリットや成功のポイントを徹底解説

リファラル採用で起こりがちなトラブル例3つ

リファラル採用で起こりがちなトラブルの例を3つ紹介します。

リファラル採用で起こりがちなトラブル例3つ
それぞれについて詳しく解説します。

社内の公平性に関する問題

リファラル採用では、推薦を受けた候補者が他の応募者に比べて優遇されているように見られがちです。このため、社内で「特定の人だけが有利になる」という不信感が生まれることがあります。
特に、推薦された候補者が他の応募者に比べてスキルや適性で劣っている場合、不満が広がりやすくなります。

推薦者と採用者の関係性による影響

推薦者と候補者の個人的な関係が採用プロセスに影響を及ぼす場合があります。推薦者が候補者を過大評価することで採用判断が歪むことや、不採用時に推薦者が不満を抱くこともあります。

また、採用後に候補者が期待された能力を発揮できない場合、社内の信頼関係が損なわれるリスクも考えられます。

候補者の期待値とのギャップ

リファラル採用では、推薦者が企業や職務を魅力的に説明しすぎることで、候補者の期待が現実とかけ離れることがあります。その結果、入社後に「聞いていた話と違う」と感じ、不満や早期離職につながることも少なくありません。

リファラル採用のトラブルを未然に防ぐ方法3つ

リファラル採用は効率的で信頼性の高い採用方法ですが、トラブルを回避し成功させるためには慎重な運用が求められます。ここでは、採用のミスマッチや早期退職リスク、選考辞退や内定辞退に関する問題、そして法的リスクを未然に防ぐための具体的な方法を解説します。
リファラル採用のトラブルを未然に防ぐ方法3つ
それぞれについて詳しく解説します。

採用のミスマッチによる早期退職リスクへの対策

入社後わずか数ヶ月で退職に至るケースは、リファラル採用において深刻な問題です。その多くは、候補者と企業側の期待値のギャップや情報不足が原因となっています。
これを防ぐためには、以下の取り組みが求められます。

  • 職場体験日を設ける:実際の業務や職場環境を体験させ、入社前に具体的なイメージを持ってもらいます。
  • 価値観や行動特性を深掘りする面接:スキルや経験だけでなく、職場環境への適応性を確認する質問を組み込むことでミスマッチを防ぎます。
  • 紹介者向けのガイドライン整備:会社の良い面だけでなく、課題や改善点も正直に伝えるための指針を提供します。

また、候補者には入社後のキャリアパスやスキル習得の具体例を提示し、将来の見通しを明確にすることが効果的です。

選考辞退・内定辞退に関するトラブル防止策

リファラル採用で選考辞退や内定辞退が発生すると、紹介者のモチベーションが低下したり、信頼関係に影響を与える可能性があります。
これを防ぐには、以下の取り組みが求められます。

  • 候補者の期待値の早期把握:業務内容や待遇、オファーのタイミングについて、早い段階で候補者の希望を確認し、すり合わせます。
  • 十分な検討時間の提供:オファーを出す際、候補者が慎重に判断できる時間的余裕を持たせることで辞退リスクを軽減します。
  • 紹介者へのフォロー:辞退時の経緯を可能な範囲で説明し、感謝の意を伝えることで信頼関係を維持します。

さらに、辞退後も候補者との関係を大切にし、将来的な採用機会を見据えたコミュニケーションを続けることが重要です。

法的リスクとコンプライアンス対策

リファラル採用では、法的リスクに対する十分な配慮も必要です。特に紹介者への報酬制度と候補者の個人情報の取り扱いについては、注意が求められます。

  • 報酬制度の適切な設計:報酬は社員の業務の一環として賃金として支払い、人材紹介会社の報酬水準を参考にして適切な金額を設定します。また、職業安定法に抵触しないよう、報酬の条件を明確に定めることが重要です。
  • 個人情報保護法の遵守:候補者の個人情報を取り扱う際は、本人の同意を得ることが必須です。

紹介者に対しても、プライバシー保護の重要性を徹底的に周知する必要があります。

紹介者への報酬支払いに関する注意点とポイント

リファラル採用の報酬制度を設計する際には、以下のような点に注意が必要です。

  • 報酬が高すぎると、不適切な紹介が増加するリスクがある
  • 報酬の支給条件が不明確だと、トラブルの原因となる
  • 報酬制度が労働基準法や職業安定法に抵触しないよう注意する

特に、職業安定法では、有料職業紹介事業の許可を受けずに報酬を支払うことが禁止されています。報酬制度の設計には、法的リスクを十分に検討する必要があります。

第三十条 有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
出典:)厚生労働省

報酬設定のポイント

リファラル採用の報酬制度を適切に設計するためには、以下の点に留意する必要があります。

  1. 報酬を「賃金」として支払う
  2. 報酬額を人材紹介会社の報酬より低く設定する
  3. 被紹介者に「お祝い金」などの金品を提供しない

それぞれについて、以下で詳しく解説します。

報酬を「賃金」として支払う

報酬は、社員の業務の一環として位置づけ、賃金として支払うことが求められます。リファラル採用への協力を社員の業務として明確に定義し、就業規則や賃金規定に明記することが重要です。

これにより、報酬が職業紹介の対価ではなく、社員の業務に対する対価であることを明確にすることができます。

報酬額を人材紹介会社の報酬より低く設定する

報酬額が高すぎると、職業紹介事業に該当すると判断される可能性があるため、人材紹介会社の報酬水準を参考に設定することが重要です。

一般的に、人材紹介会社の報酬は、紹介者の年収の30%〜35%程度が相場とされています。リファラル採用の報酬は、この水準を下回るように設定することが望ましいでしょう。

被紹介者に「お祝い金」などの金品を提供しない

被紹介者に対する金品の提供は、職業安定法で禁止されているため、注意が必要です。リファラル採用の過程で、被紹介者に「お祝い金」や「紹介料」などの名目で金品を提供することは避けなければなりません。

報酬は、あくまでも社員に対して支払うものであり、被紹介者に対する金品の提供は厳に慎むべきです。

トラブルが発生した場合の対応手順6つ

リファラル採用でトラブルが発生した場合、迅速で適切な対応が求められます。対応手順は以下6つあります。
トラブルが発生した場合の対応手順6つ
それぞれについて詳しく解説します。

1. 原因を特定し、透明性確保に努める

まず、トラブルの原因を明確に特定することが最優先です。候補者や推薦者、採用担当者など、関係者全員から事実をヒアリングし、問題の本質を理解します。この際、透明性を保ちながら、関係者に安心感を与えるよう努めることが重要です。

2. 公平性を保つために第三者を介入させる

トラブルの内容が採用プロセスの不公平性に関連する場合は、社内外の第三者を介入させることで、公平な視点で問題を検証します。

3. 推薦者と候補者の関係性を再確認する

推薦者と候補者の関係性が原因の一部である場合、その関係が採用プロセスにどのような影響を及ぼしたのかを確認します。必要に応じて、推薦者にフィードバックを行い、再発防止のためのガイドラインを整備します。

4. 採用後のフォローアップと配置転換を検討する

採用後にトラブルが発生した場合、候補者に対するフォローアップを丁寧に行います。業務内容や期待値を再調整し、候補者が適切にパフォーマンスを発揮できるよう支援します。また、状況によっては別のポジションやチームへの配置転換を検討することも有効です。

5. 関係者全員でオープンな話し合いを行う

トラブル解決の過程で、関係者全員がオープンに意見を共有できる場を設けます。この話し合いを通じて、問題の背景や再発防止策を共有し、社内の信頼関係を再構築します。

6. トラブルを教訓として活用する

トラブルを教訓として捉え、リファラル採用プロセス全体を見直します。推薦ルールの明確化、評価基準の統一、社員へのトレーニングの強化などを行い、同様の問題が再発しないよう改善策を実行します。

リファラル採用の効果測定と継続的改善

リファラル採用KPI

リファラル採用を成功に導くためには、その効果を適切に把握し、継続的な改善を行うことが欠かせません。ただ漠然と運用するのではなく、具体的な数値目標を定め、データに基づいた改善を重ねることで、採用活動の質は着実に向上していきます。

主要KPIの設定と測定方法

採用活動の成果を正確に把握するには、適切な評価指標(KPI)を設定する必要があります。たとえば、以下のようなものは重要な指標となります。

  1. 採用人数
  2. 紹介者数
  3. 入社後定着状況
  4. 選考プロセスでの通過率
  5. 候補者のスキルレベル

こうした指標を継続的に追跡することで、採用プロセスのどの段階に課題があるのかが見えてきます。例えば、定着率に課題がある場合は、選考時の期待値設定や、オンボーディングプロセスの見直しが必要かもしれません。

データに基づく改善サイクルの確立

データの収集と分析を通じて見えてきた課題に対しては、具体的な改善アクションを起こしていく必要があります。特に有効なのが、実際に制度を利用した紹介者や候補者からのフィードバックです。アンケートや面談を通じて得られた生の声は、プロセス改善の貴重なヒントとなります。

また、こうした改善活動の状況を社内で共有することで、制度への信頼感が高まり、より多くの社員の協力を得やすくなり、好循環が生まれます。

長期的な視点で制度を育てる

リファラル採用を一時的なものではなく、継続的な採用手法として確立させるには、長期的な視点での制度設計が欠かせません。その企業ならではの文化や、中長期的な採用戦略との整合性を図りながら、制度を育てていく必要があります。

市場環境や企業の成長フェーズは常に変化します。そのため、年度ごとに制度の見直しを行い、必要に応じて戦略の軌道修正を図ることが重要です。そうすることで、リファラル採用は企業の採用活動における重要な柱として、着実に根付いていくはずです。

■採用におけるKPI設定についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
【事例付】採用KPIを設定する4ステップ!運用・項目をわかりやすく解説

まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事では、リファラル採用に関連したトラブル事例とその回避・解決策を紹介してきました。選考辞退や内定辞退への対策から、法的リスクの管理、効果測定の方法、改善策など運用に必要な要素についての理解が深まったのではないでしょうか?

ぜひ本記事の内容を参考に、リファラル採用の体制を整えていってください。全てのトラブルを予測回避することは不可能に近く、試行錯誤は続くかもしれませんが、その過程で得られる学びこそが必ず組織の財産となるはずです。

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