人事領域におけるリテンションとは?意味やメリット、リテンションを高める施策について徹底解説!

人事領域におけるリテンションとは?意味やメリット、リテンションを高める施策について徹底解説!

こんにちは。digireka!HR編集部です。人材の流動化や人手不足がすすむ現代において、優秀な人材の定着が大きな人事課題となっています。そうした中、人材の離職防止の「リテンション」という言葉が注目を集めています。

本記事ではリテンションの意味やメリット、効果的な対策について解説します。

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リテンションとは

リテンションの語源は英語の「retention」で、維持・保持という意味です。人事領域では人材の確保を意味し、優秀な人材の流出を防ぐ施策のことを指します。具体的には、待遇の改善や働きやすい環境づくりやワークライフバランスの推進などがあります。

現在は慢性的な人手不足が続き、人材の流動化も加速しています。そのため、優秀かつ必要な人材の流出は、企業にとって大きな損失です。代わりとなる人材の採用にはさらに時間とコストがかかります。こうした背景から、優秀な人材が組織に定着するように、様々なリテンション施策に取り組む企業が増えているのです。

リテンション施策を導入するメリット

離職率低下と採用コストの削減

一つ目は採用コストの引き下げです。社員が定着しない企業では、採用を繰り返し行う必要があります。その際、求人広告の費用、採用活動に使う時間的コスト、入社後の育成費用など企業は様々なコストを負担することになります。リテンション施策に効果が出れば、離職率を低下できるだけでなく、こうした採用に関するコストを削減できるのです。

社内にスキルやノウハウが蓄積

社員の定着率が上がれば、社内にスキルやノウハウが蓄積され、事業の成長に役立ちます。一方で、社員の退職が続く場合、それぞれが蓄積してきたスキルやノウハウが流出してしまう恐れもあります。

安定かつ長期的な事業戦略の遂行

社内に優秀な人材がいることで、長期的な人材戦略・事業戦略が可能になります。人手不足の現代において、優秀な人材の離職は大きな人事課題です。しかし、リテンション施策により必要な人材が確保できている状態が続けば、安定的な企業経営を展開することができるでしょう。

リテンション施策の種類

離職防止のリテンション対策は、大きく2つに分類されます。

金銭的報酬

社員に金銭の報酬を与える」という形で企業への定着を促すリテンションです。具体的には、給与待遇、インセンティブ、賞与、ストックオプション、福利厚生などを指します。

しかし、日本では柔軟に給与や賞与を変更しづらい上に、成果主義の文化に企業や社員も慣れていません。また、成果主義や高報酬を取り入れただけでは、社員はすぐに息切れしてしまい、かえって人材流出を防げないケースも多いです。このように、日本における成果報酬や単なる高報酬には限界があります。

非金銭的報酬

もう一つは、金銭的ではない非金銭報酬です。こちらは、社員がやりがいや自己成長を感じて働きたいと思えるような職場環境を整えることで、組織への定着を促すリテンションです。

非金銭的報酬としては、働きやすい職場環境の整備、ワークライフバランスの実現、専門的スキルの向上、キャリア・プラン形成の支援などがあげられます。こうした金銭的ではなく精神的な報酬のほうが、社員はやりがいや自己成長を感じられるため効果的です。

効果的なリテンション施策

続いて効果的なリテンション施策を紹介します。

社内コミュニケーションの活性化

社内コミュニケーションを活性化させることで、社員同士の信頼関係を強化し、上司と部下だけでなく組織全体の結びつきも強固にできます。また、組織の風通しがよくなることで、団結力・企業理念の意識付けにもつながります。

そのため、社員同士が濃密なコミュニケーションが取れるように、定期的に社内イベントを開催したり、山登りなどの非日常的な活動を取り入れたりしてみてはいかがでしょうか。また、社員の意見や悩みを吸い上げられるよう、定期的な面談やアンケートの実施もおすすめです。

評価制度と給与体系の見直し

適正な人事評価制度や給与体系を構築することも重要です。透明性の高い人事評価制度をもとに、仕事の役割や仕事量に対して報酬が適切かどうか確認しましょう。社員に対して「自分は正当に評価されている」という納得感を与えられれば、仕事への満足感や帰属意識を高めることができます。例えば、社員同士の投票による表彰制度を導入することで、目立たないけれど周囲を下支えしている社員に光を当てることはモチベーション向上につながるでしょう。

ワークライフバランスの改善

社員にとって働きやすい環境づくりも効果的なリテンション施策です。近年では多様な働き方があります。具体的には在宅勤務やフレックスタイム、育児休暇制度の充実などがあげられます。

スキルアップ支援(能力開発)

やる気がある優秀な社員の成長意欲を満たすことも、離職防止に効果的です。また、社員に長期的に活躍してもらうためにも、新しい知識や能力を開発するための機会、研修、教育を提供することは大切です。企業が社員の能力を向上させる施策として、マネジメント研修や、スキルアップ研修といった研修制度の導入があります。

キャリアプランの提示

リテンション施策として、自分の将来に不安を抱える社員に対する長期的なキャリアプランの提示や、上昇意欲の高い優秀な人材を定着させるためのキャリアアップ支援もあります。キャリアアップ支援として、社内公募制や社内FA制などの導入が挙げられます。社員が自ら長期的に働く上でのビジョンを描けるようにするためのキャリアカウンセリング制度もおすすめです。

まとめ

リテンションを高める施策は、優秀な人材を社内に定着させて企業経営を安定させるために不可欠です。優秀な人材を確保するために、本記事で紹介した効果的なリテンション施策を導入して、具体的かつ継続的に行ってみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

関川 懸介

株式会社uloqo代表取締役

1990年6月29日生まれ。京都府出身。
新卒でアドテクノロジーベンダーに就職。
その後、リクルートグループの人材斡旋部門において、キャリアアドバイザーとして従事。全社MVP計6回受賞、準MVP計2回受賞。2016年4月に、創業者の当時代表取締役と共に株式会社uloqoを設立。
人材紹介事業、メディア運営、HRsolution事業、uloqoに関わる全事業において、1人で立ち上げから収益化まで担う。

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