中途採用が難しい8つの理由|解決策や成功事例も解説

中途採用が難しい8つ理由解決策や成功事例も解説

中途採用は即戦力となる人材を確保するための重要な手段ですが、その一方で多くの企業が「難しい」と感じています。その理由は、求職者とのマッチングの難しさや、採用コスト、さらに採用後の定着率の低さなど、多岐にわたります。

本記事では、中途採用が難しいとされる背景や、その課題を乗り越えるための具体的な方法について解説します。

監修者情報

監修者用
uloqo代表取締役
関川 懸介
アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。詳しいプロフィールはこちら

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中途採用が難しい外部的な要因3つ

中途採用が難しいという現状に対する、企業の外部的要因を紹介します。主に3点あります。
中途採用が難しい外部的な要因3つ
それぞれについて詳しく解説します。

様々な職種が売り手市場化している

有効求人倍率の上昇も、中途採用が難しくなる要因として挙げられます。有効求人倍率とは、有効求人数を有効求職者数で割ったものになります。ゆえに、有効求人倍率が高い程、求職者数よりも求人数が多いことを意味するため、採用が難しいといえます。

有効求人倍率は、職種によって数値が大きく異なるため、分析的にデータを見ていく必要があります。

有効求人倍率

引用:https://service.gakujo.ne.jp/jinji-library/saiyo/00042/

上図を参考に、職種別で有効求人倍率を見ていくと以下の分類ができます。

  • 採用が難しい(3~)

社会福祉専門職、建設土木職、保安関係

  • 採用がやや難しい(1~3)

営業職、販売職、サービス・接客、IT系エンジニア

  • 採用はそれほど難しくない(~1)

事務職、クリエイター職

有効求人倍率の高い職種を採用したいと考えている企業は、外部環境の影響で採用が難しくなってしまうと考えられます。

採用手法が多様化している

採用手法の多様化も中途採用が難しくなった要因の1つといえます。採用手法の多様化に伴い2つの側面から、採用が難化しているといえます。

  • 自社に最適なサービスを選択することの難しさ
  • 複数サービスを使いこなすことの難しさ

近年、採用手法は多様化しています。下図は、一般的な採用手法をマトリクス型に整理したものです。これらの採用手法は、それぞれが異なる機能を有しているため、採用手法ごとに向いている企業も異なります。ゆえに、どの採用手法が自社に最適であるか?を判断することが難しいといえます。

採用手法マトリクス

また、求職者は多様化した求人サービスに複数登録している場合が多いため、企業側としても採用手法を複数利用するケースが多くなります。そのため、複数のサービスを適切に使いこなすためのノウハウが必要とされるため、サービス利用の難易度が高まっているといえます。

即戦力人材が少ないから

中途採用が難しい外部要因の一つとして、即戦力となる人材が少ないことが挙げられます。即戦力となる優秀な人材は、すでに現在の職場で良好な待遇を受けていることが多く、現職に満足しているため転職の動機が乏しい傾向があります。

また、転職を検討する場合でも、これらの人材は他社からも高い需要があるため、転職活動を始めるとすぐに別の企業に採用されてしまうことが少なくありません。そのため、即戦力となる人材の確保は非常に難しく、特に中小企業やスタートアップにとっては大きな課題となっています。

中途採用が難しい内部的な要因5つ

中途採用が難しくなっている場合の内部的な要因を紹介します。
中途採用が難しい内部的な要因5つ
それぞれについて詳しく解説します。

中途は採用期間が短く見極めが難しい

1点目は採用期間が短く、見極めが難しいことです。中途採用の場合、新卒採用に比べて採用活動の期間が短いことが多く、その結果、候補者のスキルや適性を十分に評価できないまま採用の判断を下さなければならないことがあります。特に、限られた時間の中で面接や書類審査を行うだけでは、候補者が実際に即戦力として活躍できるかどうかを見極めるのが難しくなります。

また中途採用では、候補者がこれまでの職務経験や実績をどれほど自社に適応させられるかという点が非常に重要です。しかし、短期間でその適応力を判断するのは困難であり、入社後に想定していたパフォーマンスが発揮されないリスクもあります。このように、中途採用では限られた時間の中で候補者の能力を見極める難しさが、採用の成功を妨げる要因の一つとなっています。

企業の知名度が低い

知名度が低い要因は大きく2つに分けられます。一つ目は企業規模が小さいこと、二つ目は採用ブランディングができていないことです。企業規模の小ささは、採用担当や人事が短期間で直接的に変えられる要素ではなく、長期的な課題です。一方、採用ブランディングの不足は、知名度が低いことの根本的な原因と考えられ、採用活動を改善する上で重点的に取り組むべき課題です。

■採用ブランディングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
【成功事例あり】 採用ブランディングの方法とは? メリットやサービスを紹介!

最適な採用手法を選択できていない

3点目は、自社に最適な採用手法を選択できていないからです。採用手法にはそれぞれの特徴があり、適している企業の特徴も多種多様です。また、採用手法がそもそも数多にあるため、自社に最もマッチした採用手法を選択することは難しいといえます。

採用手法は主に以下の種類があり、4象限のマトリクスで分類ができます。

採用手法マトリクス

自社に最適な採用手法を選択できていないと、効果的な採用活動は行えません。適していない採用手法を利用すると

  • 母集団形成が上手くいかない
  • 採用の長期化で採用コストが肥大化する

といった問題が生じます。

競合と差別化ができていない

4点目は、競合と差別化できていないことです。売り手市場となり、企業間での採用競争は激化しているといえます。そのため、競合他社と同じ採用手法を行っているだけでは、採用のアドバンテージを取れません。

他社との差別化ができていないと、求職者からの興味を惹きつけることが難しくなっているのです。差別化する要素としては、以下の要素が挙げられます。

  • 条件面
  • ブランディング
  • 訴求方法

しかし、条件面に関しては、各社待遇改善の限度があるかと思いますので、ブランディングと訴求方法の2つが主な改善点になると考えられます。

内定者フォローができていない

6点目は、内定者のフォローが不十分だからです。内定者フォローとして行うべきことは多くあります。

  • 内定者面談
  • 内定者懇親会
  • 職場見学
  • 社内行事への参加

内定者フォローを行うことの目的は主に、「入社意思固め」と「入社準備」になります。とりわけ、採用目標の達成という観点で重要なのは入社意思固めになります。内定者のエンゲージメントを高めることで内定辞退を防止する必要があります。

内定者のフォローが不十分だと内定辞退や早期の離職といった採用の失敗に繋がる可能性があります。

中途採用を成功させる5つの解決策

中途採用を成功させるにはどうすればいいのでしょうか。主な解決策は5つあります。
中途採用を成功させる5つの解決策
それぞれについて詳しく解説します。

採用計画を見直す

1つ目のポイントは採用計画の見直しです。採用計画は採用活動の基盤となる重要な工程であり、計画が不十分だと採用全体の成果が悪化する原因になります。そのため、採用計画を改めて見直すことが必要です。

採用計画の見直しでは、以下の作業を行いましょう。

採用目標の再定義

  • 採用目標が事業目標と一致しているかを確認します
  • 会社の成長に必要な人材像や採用人数を具体的に設定しましょう

採用プロセスの改善

  • 採用フローを整理し、どの工程に改善の余地があるかを分析します
  • 選考の効率化や、面接内容の質を向上させることがポイントです
  • 定量的な数値(KPI)を活用して、プロセスの問題点を客観的に評価します

さらに、採用計画は採用業務の出発点となるため、ノウハウが不足している場合は外部専門機関に委託するのも有効な手段です。採用代行会社の支援を受けることで、豊富なノウハウを活用し、効率的かつROI(投資対効果)の高い採用活動を実現できます。

採用計画をしっかりと構築し、適宜見直すことで、採用全体の質を大きく向上させることが可能です。

■採用計画について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
採用計画の立て方7ステップ | コツやテンプレート活用で業務効率化しよう

採用ペルソナを見直す

2つ目のポイントは採用ペルソナの見直しです。採用ペルソナの見直しは、採用基準をより明確にすることでミスマッチを減らし、採用活動を効率的に進めるための重要なステップです。採用のミスマッチが減少することで、採用活動の効果が大幅に向上します。したがって、採用ペルソナの見直しは効果的な採用を実現するために欠かせない課題といえます。

採用ペルソナの見直しで行うべき作業は以下の通りです。

採用目的の明確化

  • なぜこのポジションを採用するのか、目的を明確にします
  • 事業目標や部署の課題とリンクさせることで、採用の意図がはっきりします

自社が求める人物像のヒアリング

  • 現場やチームリーダーから、具体的な求めるスキルや経験、性格を聞き出します

経営層や現場とのすり合わせ

  • 経営層のビジョンと現場のニーズを調整し、全社的な観点でペルソナを定義します

採用市場とのすり合わせ

  • 採用市場の動向や求職者のニーズを調査し、実現可能性のあるペルソナを設定します

採用ペルソナの見直しでは、他部門や外部の情報との連携がポイントです。経営層や現場、さらには労働市場のデータを取り入れることで、多角的な視点からペルソナを定義できます。こうして解像度の高いペルソナを設定することで、ターゲットに合った効果的な採用活動が可能になります。

■採用ペルソナについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
【簡単7ステップ】採用ペルソナとは?作り方やフォーマット、活用事例も紹介!

採用ブランディングを強化する

3点目は、採用ブランディングの強化です。採用ブランディングは、企業が他者と差別化を行い、求職者に魅力的だと感じてもらうために重要な採用手段です。
採用ブランディングの強化では以下の作業を行いましょう。

採用コンセプトを見直す

  • 自社の魅力や求める人材像を明確にし、採用活動の方向性を統一します。

ターゲットへの訴求メッセージの改善

  • 求職者に響く具体的な魅力や働き方を伝えるメッセージを作ります。

発信手法の改善

  • SNSや求人サイトなど多様な方法で、ターゲットに情報が届くよう工夫します。

特に採用コンセプトは、採用ブランディングにおいて最重要項目になります。採用コンセプトが曖昧だと、情報の提示方法やコンテンツによって求職者に与える印象が一貫しなくなり、企業のイメージに認識のずれが生じてしまいます。

■採用ブランディングについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
【成功事例あり】 採用ブランディングの方法とは? メリットやサービスを紹介!

採用手法を見直す

4点目は「採用手法の見直し」です。
どの採用手法を活用するかは非常に重要なポイントです。採用手法は多様化しており、企業ごとに最適な方法が異なります。もし最適な手法を選べていない場合、無駄なコストや手間がかかる可能性があります。

採用手法を見直す際には、次のポイントに注目しましょう。

自社の採用ターゲット(採用ペルソナ)に合っているか

  • 採用手法が、自社が求める人材の興味を引きやすいものかを確認します。

費用対効果が高いか

  • その採用手法にかかるコストに対して、実際に採用できる人数や質が見合っているかを評価します。

企業文化やブランドイメージにマッチしているか

  • 自社の価値観やビジョンを採用活動を通じて発信できる手法かを確認します。

必要なサービスや機能が備わっているか

  • 求める機能(候補者の管理機能や選考の進捗が見えるツールなど)がその手法で提供されているかを確認します。特に、効率的な管理が求められる場合は、採用支援ツールやプラットフォームの活用が重要です。

採用手法を選ぶ際は、自社のニーズと各手法の特徴や機能が合っているかを慎重に検討することが大切です。最適な採用手法を活用することで、無駄を省き、より効果的な採用活動が可能になります。

採用代行を活用する

5点目は、採用代行の活用です。自社に採用ノウハウやリソースがない場合、採用代行を活用することもある種の戦略だといえます。採用業務を自社で全て担い成功させるためには、採用戦略の立案から実行まで網羅的かつ専門的なノウハウが必要になります。

自社に採用ノウハウがない場合、1から採用活動についての知識をインプットし、ノウハウを蓄積していく必要があり、時間的/経済的コストがかかります。またノウハウがない中で採用活動を行うため、思うように効果が得られない可能性もあります。そのため、採用ノウハウがない会社の場合、採用代行会社に委託した方が費用対効果が高くなるケースもあると考えられます。

■採用代行については下記の記事でさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
【2024】採用代行(RPO)おすすめ15社比較!料金相場や業務も解説

テクノロジーを活用した中途採用の効率化

テクノロジーを活用することで、中途採用は大幅に効率化できます。ATS(採用管理システム)は応募者データの一元管理や選考プロセスの自動化を可能にし、データ分析を通じて採用の課題を可視化・改善できます。スピーディーな採用活動やミスマッチの防止が実現し、応募者体験も向上します。
目的に応じて適切なツールを導入し、継続的に最適化することが成功の鍵です。

■採用DXについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
【事例あり】採用DXとは?メリットや導入する際の手順、注意点を解説!
■採用管理システムについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください!
ATS(採用管理システム)とは|選定ポイントや導入手順について解説します

【2選】中途採用を成功させた企業事例

中途採用を成功させた企業事例を紹介します。事例は2つのパターンに分けて紹介しています。

  • 母集団形成を改善した事例
  • 内定承諾率を改善した事例

母集団形成を改善した事例

株式会社ニイミは、事業拡大に伴い人材不足が深刻化し、求人広告を出しても応募が集まらない状況に直面していました。退職者に理由を聞いたところ、長時間労働が原因で「働く環境」に問題を感じている人が多いことがわかりました。
特に、残業時間が月20~40時間にも及ぶ状況が慢性化しており、それが離職率の上昇と採用難を引き起こしていたのです。
このままでは事業の存続すら危ういという危機感が生まれました。

施策

  • 労務管理の一元化:現場任せだった労務管理を本部で一元管理し、従業員の労働状況を正確に把握できる体制を構築
  • 業務環境の改善:現場のオペレーションの簡素化や、動線を考慮した店づくり
  • 労働環境の見直し:休日に関する新たなルールを策定し、従業員がしっかり休める環境を確保

残業時間の削減や働きやすい環境の整備により、「安定して働きたい」「プライベートを重視したい」と考える応募者が増加しました。

結果的に、離職率の低下と応募数の増加を同時に実現し、持続可能な人材確保に成功しました。

参考:働き方改革は中途採用の応募者増に効果あり!困難を極めた店長候補4名の採用に成功するまで

内定承諾率を改善した事例

ヒガノ株式会社では、社員の平均年齢が高く、将来の経営幹部や管理職、バックオフィス業務を担う若手人材が不足しているという課題に直面していました。さらに、求人募集をしても応募者が集まらず、応募があっても面接を辞退されるケースが多発していました。これは、企業側が応募者に自社の魅力や情報を十分に伝えられておらず、応募者が志望動機を持てない状況を生み出していたためです。

また、「採用する側」という従来のマインドが強く、応募者目線に立ったアプローチが欠けていたことも課題を深刻化させていました。

施策

  • 人材紹介サービス会社との連携強化:職種ごとの仕事内容や採用要件を明確化し、担当営業に会社の事業内容や経営状況を丁寧に説明
  • 採用プロセスの見直し:「見極め」の面接を廃止し、会社説明を中心としたオンライン面談を導入、さらに、社長自ら面談を実施し、事業内容、経営戦略、組織構成、経営理念を直接説明し、応募者に共感を促進
  • 選考基準の変更: スキルや経験よりも、仕事への姿勢や経営理念への共感を重視する方針に転換
  • 応募者目線の採用活動:応募者が志望動機を明確に持てるよう、企業情報の提供を充実化

応募者が同社のビジョンや事業内容に共感を持ち、内定を承諾する割合が大幅に向上しました。さらに、人材紹介サービス会社から、課題解決に適した候補者を提案されるようになり、事業課題にマッチした人材を採用できるようになりました。

参考:選考辞退続出の状況から高い入社承諾率を達成!中小企業に学ぶ応募者をファン化するために必要なこと

まとめ

中途採用の難しさは、多様な課題が複雑に絡み合っていることに起因しています。しかし、適切な採用戦略を立て、効果的な採用プロセスを実践することで、これらの課題を克服することは十分可能です。採用前に求職者のスキルや価値観を正確に把握し、採用後には職場環境の整備やサポート体制の充実を図ることで、企業と人材の双方にとって満足度の高い結果を得られるでしょう。

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