近年、技術の発展や採用手法の多様化により選択肢も増加し、企業の採用活動において求人媒体の重要性がますます高まっています。しかし、多種多様な求人媒体が登場する中で、自社に最適な媒体を選ぶのは簡単ではありません。
特に、中途採用や専門職採用を目指す企業では、「どの媒体を使えば効率的に優秀な人材にアプローチできるのか」「コストパフォーマンスが良い媒体はどれなのか」といった疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、求人媒体についてカテゴリ別のおすすめ媒体ランキング、媒体選定時のポイント、さらに求人媒体の効果的な活用法について詳しく解説します。
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求人媒体4つの種類
求人活動を成功させるためには、利用する媒体の特性を理解し、自社の採用課題に適したものを選ぶことが不可欠です。求人媒体はそれぞれ、得意とするターゲット層や解決可能な課題が異なります。
また、導入することで採用コストの削減や効率化、さらには適性の高い人材の確保といった多くのメリットを享受できます。ここでは、代表的な求人媒体の特徴や、それが向いている企業・解決できる課題について解説します。
求人サイト(求人広告)
求人サイトは、企業が掲載料を支払い、自社の求人情報を広く公開できる媒体です。「マイナビ転職」や「リクナビNEXT」などがその代表例です。この媒体は、新卒採用から中途採用まで幅広い層に対応しており、特に多くの応募者を効率的に集めたい企業に向いています。
また、全国規模で求人情報を発信できるため、地方の企業でも都市部の求職者にリーチ可能です。さらに、企業ブランディングの一環として求人情報を充実させることで、採用ターゲットの応募意欲を高める効果が期待できます。
■こんなケースに適してる!
- 応募者数が不足している場合
- 幅広い求職者にリーチしたい場合
- 採用プロセスを迅速化しつつ応募管理も効率化したい場合
求人検索エンジン
求人検索エンジンは、インターネット上の求人情報を一元化し、求職者にわかりやすく提示するプラットフォームです。求人情報を無料で掲載できる場合が多く、コスト削減を重視する企業に適しています。
特に、自社サイトに掲載した求人を検索エンジン経由で広めたい企業や、複数の媒体を併用して露出を増やしたい企業に向いています。また、地域や業種など特定の条件で求職者を絞り込みたい場合にも効果的です。
■こんなケースに適してる!
- 採用予算が限られている
- 広範囲に求人情報を発信し、多様な応募者を集めたい
- 自社サイトの求人情報の認知度を高めたい
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業が求職者に直接アプローチし、応募を促す採用手法です。「ビズリーチ」や「Wantedly」などがこの分野での代表的なサービスです。この媒体は、専門性の高い人材や転職意欲の低い潜在層にアプローチするのに向いており、特定のスキルを持つ人材を確保したい企業に適しています。
さらに、転職活動を積極的に行っていない求職者層をターゲットにすることで、一般的な求人広告では到達できない層を採用する可能性を広げます。特に、急成長中の企業や専門職の採用ニーズが高い企業におすすめです。
■こんなケースに適してる!
- 求職者の質を高めたい
- 特定スキルを持つ人材を効率よく採用したい
- 転職意欲の低い優秀な人材をターゲットにしたい
ダイレクトリクルーティングとは?最新サービス比較や費用相場も紹介!
求人フリーペーパー・新聞折込チラシ
地域密着型の求人活動には、フリーペーパーや折込チラシが適しています。特定エリアの求職者に直接情報を届けられる点が強みです。特に、アルバイトやパート採用を行いたい企業や、地域限定で事業を展開している企業に向いています。
コストを抑えつつ、地元住民にリーチすることで、必要な時期に短期間で人材を確保することが可能です。また、インターネットをあまり使わない層にも情報を届けられるため、特定のターゲットに有効な採用手段となります。
■こんなケースに適してる!
- 地域に根ざした人材を採用したい
- 低コストで求人情報を広めたい
- アルバイトやパートタイムの採用を促進したい
【4選】地方採用を成功させるポイントは?おすすめ最新ツールや成功事例も解説!
【カテゴリ別】求人媒体ランキング
では、求人媒体のランキングは実際のところどのようになっているのでしょうか?オリコン顧客満足度(オリコン株式会社)の調査をもとにカテゴリ別Top4をご紹介します。
求人掲載サイト(求人広告)
求人掲載サイトの顧客満足度ランキングは以下の通りです。
順位 | サイト名 |
---|---|
1位 | エン転職 |
2位 | マイナビ転職 |
3位 | doda |
4位 | リクナビNEXT |
【参考文献】「転職サイト 総合ランキング」オリコン顧客満足度
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングサービスの顧客満足度ランキングは以下の通りです。
順位 | サイト名 |
---|---|
1位 | リクルートダイレクトスカウト |
2位 | ビズリーチ |
3位 | AMBI |
4位 | ミドルの転職 |
【参考文献】「転職スカウトサービス 総合ランキング」オリコン顧客満足度
【6選】求人掲載サイト(求人広告)おすすめ比較
求人媒体を選定する上では、ランキングのみを参考にするだけでは不十分です。採用を行う上では企業によってニーズが異なるため、それぞれの特徴・料金体系を踏まえて比較検討する必要があります。
そこで本セクションでは、以下の6つの求人掲載サイトの特徴・料金についてご紹介します。
- doda
- マイナビ転職
- エン転職
- リクナビNEXT
- type
- Re就活
doda
出典:)doda
特徴
- 会員登録者数は774万人
- 毎月約7万名の新規登録者がいる
- 20〜30代半ばの若手・中堅層が多く利用
費用
- 通常原稿
- E: 150万円
- D: 100万円
- C: 60万円
- B: 40万円
- A: 25万円
- プレミア原稿(隔週で新着求人にあがる)
- プレミアE: 180万円
- プレミアD: 120万円
- プレミアC: 80万円
- プレミアB: 50万円
マイナビ転職
出典:)マイナビ転職
特徴
- 新規登録者の68%が35歳以下
- 地元採用やUIターン採用に強い
- 業種や職種、規模を問わない幅広い求人に対応
費用
- MT-S: 120万円
- MT-A: 75万円
- MT-B: 50万円
- MT-C: 35万円
- MT-D: 20万円
エン転職
出典:)エン転職
特徴
- 会員の約7割が35歳以下
- 口コミサイトと連動
- 予算に左右されない一律の原稿ボリュームで掲載可能
費用
- 全国・関東
- S: 80万円
- A: 50万円
- B: 38万円
- C: 28万円
- 関西・東海
- S: 80万円
- A: 47万円
- B: 36万円
- C: 26万円
- 九州・その他地域
- S: 80万円
- A: 35万円
- B: 26万円
- C: 20万円
リクナビNEXT
出典:)リクナビNEXT
特徴
- 1000万人を超える圧倒的な会員数で日本最大級の転職サイト
- 若手からベテランまで、バランスのとれた会員構成
- 掲載企業は50名以下が約4割で中小企業の強い味方
費用
- N5ロング: 180万円
- N4ロング: 100万円
- N3ロング: 55万円
- N2ロング: 35万円
- N1ロング: 20万円
type
出典:)type
特徴
- エンジニア(IT系・モノづくり系)の掲載職種数No.1
- エンジニア採用に特化した日本最大級の合同企業説明会を開催
- 1職種あたりのコストが安い
費用
- type-A: 100万円
- type-B: 80万円
- type-C: 60万円
- type-D: 35万円
Re就活
出典:)Re就活
特徴
- 20代限定
- 登録者の9割が20代
- 業界初のWeb面接機能を搭載
費用
- 東京含む
- プラチナ: 135万円
- プレミアム: 90万円
- スタンダード: 60万円
- ライト: 45万円
- 転職博セット: 30万円
- 東京含まない
- プラチナ: 110万円
- プレミアム: 74万円
- スタンダード: 50万円
- ライト: 38万円
- 転職博セット: 26万円
【3選】求人検索エンジンおすすめ比較
本セクションでは、以下3つの求人検索エンジンの特徴・料金についてご紹介します。
- 求人ボックス
- Indeed
- Googleしごと検索
求人ボックス
出典:)求人ボックス
特徴
- 独自の検索エンジンを構築
- 月間利用者数は800万人超
- ユーザーは35~44歳が最も多い
費用
- 掲載費は無料
- クリック課金型(1クリックあたり25円~利用可能)
Indeed
出典:)Indeed
特徴
- 仕事の探し方は「キーワード」×「勤務地」
- 月間アクセス数は約2,000万人超と圧倒的なユーザー数
- クリック課金型広告で大幅に費用削減可能
費用
- 無料掲載と有料掲載の2種類
- 有料掲載
- クリック課金方式(1クリックあたり50円〜500円前後)
- AIによる自動調整で職種ごとに変動
- 期間ごとの上限金額を設定可能(例: 2週間で10万円)
Googleしごと検索
出典:)Googleしごと検索
特徴
- Googleで上位表示される
- Google検索エンジンのみで利用できる
- 無料で求人が掲載できる
費用
- 求人掲載料金は無料
- 上位表示のための料金支払いは不要
- 求人掲載がこれからの場合、他サイトでの掲載費用が発生する可能性あり
【6選】ダイレクトリクルーティングおすすめ比較
こちらでは、以下6つのダイレクトリクルーティングサービスの特徴・料金についてご紹介します。
- ビズリーチ
- リクルートダイレクトスカウト
- Wantedly
- Dodaダイレクト
- 転職ドラフト
- Green
ビズリーチ
出典:)ビズリーチ
特徴
- ハイレンジ層、ハイスキル層を狙える
- データベース使用料+成功報酬
- 求職者側も有料会員がいる
費用
- プレミアムプラン
- 12か月: 初期費用252万円、入社時成功報酬は理論年収の15%、スカウト通数1600通
- 6か月: 初期費用140万円、スカウト通数800通
- スタンダードプラン
- 12か月: 初期費用153万円、スカウト通数800通
- 6か月: 初期費用85万円、スカウト通数400通
リクルートダイレクトスカウト
出典:)リクルートダイレクトスカウト
特徴
- 導入費用無料
- スカウト送信数・求人掲載数は無制限
- スカウト形式でハイクラス向けの求人を案内している転職エージェント
費用
- 初期費用: 0円
- 入社時のみ理論年収の15%の成功報酬が発生
Wantedly
出典:)Wantedly
特徴
- 登録ユーザー全体の約8割が20〜30代の若手層
- 企業の本質的な魅力発信に特化
- 採用決定時の成功報酬なし
費用
- ライトプラン
- 6か月: 月額6万円
- 12か月: 月額5.5万円
- 24か月: 月額5万円
- スタンダードプラン
- 6か月: 月額12万円(スカウト通数100通)
- 12か月: 月額11万円(スカウト通数200通)
- 24か月: 月額10万円(スカウト通数400通)
- プレミアムプラン
- 6か月: 月額22万円(スカウト通数300通)
- 12か月: 月額19万円(スカウト通数600通)
- 24か月: 月額16万円(スカウト通数1200通)
dodaダイレクト
出典:)dodaダイレクト
特徴
- 日本最大級338万人規模のdodaスカウト会員データベース
- 初期費用のみで、採用した際の成功報酬無し
- 候補者一人ひとりに1to1のアプローチが可能
費用
- ライトプラン
- 2か月: 初期費用80万円、スカウト通数最大400通
- スタンダードプラン
- 6か月: 初期費用180万円、スカウト通数最大1000通
- プレミアムプラン
- 12か月: 初期費用330万円、スカウト通数最大2000通
転職ドラフト
出典:)転職ドラフト
特徴
- ITエンジニアに特化した転職サイト
- 登録者は、転職ドラフトの独自審査に通過した優秀なエンジニアのみ
- エンジニアに特化したレジュメを使用
費用
- 利用料金は雇用形態により変動
- 利用料+採用決定時の成功報酬
- 正社員と業務委託の採用で成功報酬の金額が異なる
- 詳細は直接企業に問い合わせ
Green
出典:)Green
特徴
- 採用コストを大幅に削減できる
- ITやWeb系の経験を持つ、優秀な人材が集まる
- オリジナルの企業紹介ページが用意されている
費用
- 初期費用
- ライト: 60万円
- ベーシック: 75万円
- スタンダード: 90万円
- プレミアム: 120万円
- 採用決定時の成功報酬
- 転職後の年収が300万円以上の場合
- エンジニア・技術職(システム・ネットワーク)、経営: 120万円
- 営業職、企画・マーケティング職など: 90万円
- アシスタント・事務職など: 60万円
- 転職後の年収が300万円以下の場合
- エンジニア・技術職(システム・ネットワーク)、経営: 90万円
- 営業職、企画・マーケティング職など: 60万円
- アシスタント・事務職など: 30万円
- 転職後の年収が300万円以上の場合
求人媒体を選ぶ上でのポイント
求人媒体を選ぶ際には、単にコストや知名度だけで判断するのではなく、自社の採用目標や課題に合った媒体を選択することが重要です。適切な媒体を活用することで、採用活動の効率化や人材確保の成功率を高めることができます。本セクションでは、求人媒体選定時に重視すべきポイントについて解説します。
現在抱えている採用課題を解決できるか
求人媒体を選ぶ際には、まず自社が抱える課題を明確にすることが大切です。たとえば、応募者数が不足している場合は、露出度の高い求人検索エンジンや大手求人サイトを活用するのが効果的です。
逆に、応募者の質を向上させたい場合は、ターゲットを絞り込んでアプローチできるダイレクトリクルーティングを検討するとよいでしょう。
採用ターゲットの採用に強みがあるか
各求人媒体は、得意とするターゲット層が異なります。たとえば、若年層をターゲットにする場合は「マイナビ転職」や「Re就活」、専門職採用を目指す場合は「ビズリーチ」や「Green」などの媒体が適しています。
また、地域密着型の採用活動を行う場合には、「タウンワーク」や新聞折込求人チラシなどが有効です。自社が求める人材像を明確にし、それに合致する媒体を選びましょう。
ターゲット設定が採用の鍵!設定手順やよくある課題の解決策まで徹底解説!
自社の採用予算に合っているか
求人媒体には無料のものから有料のものまで幅広く存在します。限られた採用予算で最大限の効果を得るためには、媒体ごとの費用対効果を比較することが重要です。
たとえば、「Indeed」や「求人ボックス」では無料で求人を掲載できるオプションがあり、コストを抑えたい企業に適しています。一方で、有料の求人サイトやダイレクトリクルーティングはコストは高めですが、ターゲットへの到達率が高く、質の高い採用が期待できます。
採用計画・スケジュールに適した手法か
採用活動にはタイミングが重要です。短期間で採用を進めたい場合は、即効性のある求人サイトや検索エンジンが適しています。
一方で、長期的な採用計画を立てている場合は、ダイレクトリクルーティングを活用して人材プールを構築する方法が有効です。また、フリーペーパーや折込チラシは、採用時期が季節や地域イベントに依存する場合に役立ちます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここまで、求人媒体ランキングをはじめ、カテゴリ別のおすすめサイトの特徴・料金の比較、求人媒体を選ぶ際のポイントについて解説してまいりました。これらの情報は、貴社の採用活動をより効率的かつ効果的に進める手助けとなるはずです
本記事を参考に、自社の採用計画に最適な求人媒体を選び、効果的な採用活動を実現してください。
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