👉この記事のポイント
- ダイレクトリクルーティングとは?
企業が求職者に直接アプローチする採用手法です。従来の求人媒体や人材紹介とは異なり、企業自らが求める人材に直接メッセージを送ることで、潜在的な候補者にも接触可能です。
- 中途ダイレクトリクルーティングサービスの選び方は?
中途ダイレクトリクルーティングサービスを選ぶ際は、「採用したいターゲット層に強いか」「アクティブユーザー数が多いか」「自社が求めるサービスや機能を提供しているか」「口コミやレビューの評価は適切か」の4つのポイントに注目することが重要です。
- ダイレクトリクルーティングサービスを紹介
数ある中途向けダイレクトリクルーティングサービス提供会社の中から、「ビズリーチ」「Green」を含む30社をご紹介していきます。
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ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングは、企業が中途人材を能動的に見つけ出し、直接アプローチする採用手法です。
求人媒体に頼らず、SNSや専門プラットフォームなどを活用して優秀な人材を企業自らスカウトするのが特徴です。
中途ダイレクトリクルーティングサービスの選び方
ここでは、中途採用ダイレクトリクルーティングサービスの選び方を4つ解説します。
- 採用したいターゲット層に強いか
- アクティブユーザー数が多いか
- 自社が求めるサービスや機能を提供しているか
- 口コミやレビューの評価は適切か
それぞれについて詳しく解説します。
採用したいターゲット層に強いか
サービスごとに得意とするターゲット層が異なるため、以下のように自社のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。
Green:スタートアップ・IT系職種に強い
LinkedIn:グローバル人材や専門職に適している
アクティブユーザー数が多いか
登録者が多くてもアクティブユーザーが少ない場合、スカウトの返信率が低下します。
「月間アクティブユーザー数の公開情報や実績」や「スカウトメールへの返信率(サービスごとに平均値が異なる)」を確認しましょう。
自社が求めるサービスや機能を提供しているか
中途向けダイレクトリクルーティングでは、企業ごとの採用ニーズやプロセスが異なるため、自社に合ったサービスや機能が備わっているかを確認することが成功のカギです。
口コミやレビューの評価は適切か
他社の評判を参考にすることで、導入後の失敗リスクを減らせます。
確認方法
- オンラインのレビューサイトやSNSでの評判
- 導入企業の成功事例やインタビュー記事
- 同業他社が利用しているサービスの情報収集
中途向けダイレクトリクルーティングおすすめサービス30選
おすすめの中途向けダイレクトリクルーティングサービス30社をご紹介します。
BIZREACH

引用元:BIZREACH
BIZREACHは、200万人以上が登録している国内最大の人材データベースサービスです。
導入している企業も多く、累計24,800 社の実績があります。
特徴
- 管理職や専門職、高いスキルを持つ即戦力人材が多く登録
- 利用者の年収は600万円〜1,000万円以上が中心
- ダイレクトスカウトが可能
- 企業が人材データベースから検索し、気になる候補者に直接スカウトメールを送信
- 応募を待つだけでなく、能動的な採用活動が可能
- 職務経歴、スキル、業界経験、勤務地など、多角的な条件で検索できる
費用
- 成果報酬型とサブスクリプション型(月額制)の両方を提供
お問い合わせ
BIZREACH
Green

引用元:Green
Greenは、IT/web系人材に強い人材データベースサービスです。
利用者120万人のうち60万人以上がIT/web系人材になります。また、年齢層も比較的若く、25-39歳以下が約70%を占めています。
特徴
- IT・Web業界に特化
- エンジニア、デザイナー、マーケティング職など、IT系の専門職が多く登録
- 特にスタートアップや中小企業の求人情報が充実
- 候補者のプロフィールやスキルを確認して、ピンポイントでアプローチ
- 候補者の興味を引くよう、求人ページに会社の魅力やカルチャーをアピールできる
- メッセージのやり取りや面談まで、一貫した採用プロセスが可能
- スピード重視の採用活動
- スマートフォン対応で、リアルタイムでの候補者との連絡が可能
費用
- 月額制プラン(サブスクリプション型)
- 参考価格:月額10万円~30万円程度(プランにより異なる)
お問い合わせ
Green
Eight Career Design

引用元:Eight Career Design
従来の転職市場には現れない「転職潜在層」、特に現職で活躍中の管理職・優秀層にアプローチできる点が最大の強みです。
特徴
- 企業はEightのメッセージ機能を通じて直接候補者にスカウトに送信が可能
- 社内のネットワークも活用できるため、リファラル採用も進めやすい
- 気になる候補者をタレントプールに登録し、候補者の転職意向やプロフィール更新などの通知を受け取れる
- Eight上に企業専用ページを設置し、最新の求人情報や企業活動の発信が可能
費用
- 月額10万円から
- 成果報酬が発生しない
お問い合わせ
Eight Career Design

引用元:Linkedin
LinkedInは全世界に7億人以上の登録ユーザーを誇り、日本のユーザー数は300万人を超えているSNSです。ビジネスシーンに特化しており、会社ページを作成することで採用情報等を掲載し、ダイレクトメッセージでスカウトを送ることもできます。
特徴
- 世界で約200カ国、ユーザー数約7億5000万人の最大級ビジネス型SNSサービス
- 自己紹介ツールとしても使え、事前に登録者の詳細を把握できる
- 法人向け機能があり、企業の広報、PR広告のツールとしても利用できる/li>
費用
- 学習ツールとしても利用できる料金無料プランと有料プランがあり、有料プランは全部で4種類
- プレミアムキャリア:月額29.99ドル
- プレミアムビジネス:月額47.99ドル
- セールスナビゲーター:月額64.99ドル
- リクルーターライト:月額99.95ドル
お問い合わせ
Linkedin
LinkedInにおいてスカウトを成功させるポイントとは?スカウトメールの書き方や料金も徹底解説!
Wantedly

引用元:Wantedly
「シゴトでココロオドルひとをふやす」をコンセプトに、企業の理念や文化、具体的なプロジェクト内容を紹介し、価値観やビジョンの共有を重視したマッチングを目的としたサービスです 。
- 待遇や給与ではなく共感によって行う採用媒体
- 他サービスに比べて多くの機能が備わっている
- TwitterやFacebookなどのSNSとの連携が可能
- 4つのプランから選択
- トライアル:無料
- ライト
- ベーシック
- プレミアム
半年契約:月額4.5万円、年間契約:月額4万円、 2年契約:月額3.5万円
半年契約:月額15万円、年間契約:月額13万円、2年契約:月額11万円
半年契約:月額20万円、年間契約:月額17万円、2年契約:月額14万円
お問い合わせ
Wantedly
Wantedlyとは?費用、評判、メリット、機能、使い方などを徹底解説
openworkリクルーティング

引用元:openworkリクルーティング
企業の口コミサイト「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社が提供するDRサービスです。企業の評判と連携した独自の採用モデルを持ちます。
- 約1,600万件の社員クチコミが登録されており、転職希望者の意思決定をサポートする
- 登録ユーザーには大企業出身者や高学歴の人材も多く、質の高い人材にアクセス可能
- 成功報酬型
- 中途採用では1人あたり80万円の成功報酬
お問い合わせ
openworkリクルーティング
ミイダス

引用元:ミイダス
AI技術を活用し、独自の適性・市場価値診断に基づいてオファーを無制限に送信できる定額制サービスです。幅広い職種の若手・ミドル層への能動的なアプローチを可能にします 。
- 全職種、特に若手・ミドル層がターゲット
- AI技術を駆使した市場価値診断/適性診断に基づくオファー
- オファーメールは無制限で送信可能
- 要問合せ
お問い合わせ
ミイダス
AMBI

引用元:AMBI
エン・ジャパン株式会社が運営するAMBIは、20代~30代の「若手ハイキャリア」層の採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスです 。
- 20代後半から30代前半の意欲的な若手ハイクラス層に特化
- ハイクラス層へのアプローチが強み
- 成功報酬型
- 中途採用では1人あたり80万円の成功報酬
お問い合わせ
AMBI
paiza転職

引用元:paiza転職
プログラミングスキルテストと連動したユニークなDRサービスです。エンジニアの実践的なコーディング能力を客観的に評価し、そのスコアを基にマッチングを行います 。
- 実践的スキルを持つエンジニアが強み
- プログラミングスキルテスト連動型マッチングを導入
- 定額型/成果報酬型 詳細は問合わせ
お問い合わせ
paiza転職
ミドルの転職

引用元:ミドルの転職
30代〜40代のマネジメント層や専門職など、ミドル層のキャリアチェンジを主要ターゲットとしたハイブリッド型サービスです
- ・30代〜40代のミドル層がターゲット
- 登録ユーザーには大企業出身者や高学歴の人材も多く、質の高い人材にアクセス可能
- ハイブリッド型。データベース利用料+成功報酬 。料金は要問合せ。
お問い合わせ
ミドルの就職
Offers

引用元:Offers
エンジニアやデザイナーの採用に特化しており、候補者自身がスキルセットやキャリアプランを登録し、企業がそれに基づいてオファーを送る「候補者主導」の形式を取っているサービスです 。
- エンジニア、デザイナー、PMが主要ターゲット
- 候補者自身がスキルセットやキャリアプランを登録し、企業からオファーを受ける形式
- 定額型/リテーナー型 。求人掲載無料プランあり
お問い合わせ
Offers
Findy

引用元:Findy
GitHubなどのコード共有プラットフォームと連携し、エンジニアのコーディング能力を「スキル偏差値」として可視化する独自の評価ロジックを持つサービスです。先端技術分野の高度な技術力を持つエンジニア採用に強みがあります。
- 高度な技術力を持つエンジニアが主要なターゲット
- GitHubと連携している
- スキル偏差値による技術力可視化
- 先端技術分野が強み
- 定額型/成果報酬型 。料金は要問合せ
お問い合わせ
Findy
Forkwell Jobs

引用元:Forkwell Jobs
エンジニアのポートフォリオサービスと連携している独自のプラットフォームで、技術力や実績を可視化することで、より実力に見合ったマッチングを実現します 。
- エンジニアが主要ターゲット
- ポートフォリオサービスと連携し、エンジニアの技術力や実績を可視化
- 要問合せ
お問い合わせ
Forkwell Jobs
LAPRAS SCOUT

引用元:LAPRAS SCOUT
Web上の活動ログ(OSS、SNSなど)を分析し、エンジニアのスキルを多角的に評価・可視化することで、潜在的な優秀人材の発掘を支援します。
- エンジニアが主要ターゲット
- Web上の活動ログを分析し、スキルを多角的に評価する
- 要問合せ
お問い合わせ
LAPRAS SCOUT
TechClips

引用元:TechClips
IT・建設DX・製造DXといったDX推進に不可欠な専門人材の採用に特化し、難易度の高いデジタル変革を支えるエンジニア層にアプローチできます。
- IT・建設DX・製造DXエンジニアが主要ターゲット
- DX推進に不可欠な専門人材の採用に特化している
- 要問合せ
お問い合わせ
TechClips
マーケターダイレクト

引用元:マーケターダイレクト
マーケティング、広報、ブランディングといった専門職に特化し、スキルセットに基づく詳細検索が可能で、潜在的なマーケティング層にリーチできます。
- マーケティング、広報、ブランディング専門職が主要ターゲット
- 潜在的なマーケティング層にリーチ
- スキルセットに基づく詳細検索が可能
- 要問合せ
お問い合わせ
マーケターダイレクト
ヒューマンリソシアダイレクト

引用元:ヒューマンリソシアダイレクト
女性の即戦力採用に強みを持ち、女性のキャリアアップを支援する人材層へアプローチできます。求人掲載数の制限がない定額型プランを持つ点も特徴です 。
- 女性の即戦力採用
- 女性のキャリアアップが強み
- 求人掲載数の制限がない
- 定額型(例: 10万円/月)
お問い合わせ
ヒューマンリソシアダイレクト
Glocal Mission Jobs

引用元:Glocal Mission Jobs
地方都市への転職やU・Iターン希望者など、地域活性化志向の強い人材に特化しており、地方でのキャリアを求める層へ効率的にリーチできます。
- 地方都市、U・Iターンが主要ターゲット
- 地域活性化志向の強い人材、地方でのキャリアを求める層に特化
- 要問合せ
お問い合わせ
Glocal Mission Jobs
パソナキャリアダイレクト

引用元:パソナキャリアダイレクト
パソナグループの豊富なデータベースと連携しており、幅広い職種や専門職に対応できる総合型ダイレクトリクルーティングサービスです。
- 総合型、専門職が主要ターゲット
- パソナグループの豊富なデータベースと連携し、幅広い職種に対応
- 要問合せ
お問い合わせ
パソナキャリアダイレクト
アデコダイレクトリクルーティング

引用元:アデコダイレクトリクルーティング
外資系企業や高度な専門職へのリーチに強みを持つ総合型サービスであり、グローバルな視点を持つ人材や特殊スキル保有者の採用に適しています。
- 総合型、外資系・専門職が主要ターゲット
- 外資系や高度な専門職へのリーチが強み
- 要問合せ
お問い合わせ
アデコダイレクトリクルーティング
YOUTRUST

引用元:YOUTRUST
SNS的な要素を持つ若年層向けサービスであり、繋がりやリファラル(紹介)による採用を促進します。キャリア初期の人材や、転職意欲が低い潜在層へのアプローチに有効です。
- 繋がりやリファラルによる採用を促進
- 潜在的な転職層へのアプローチに有効
- 要問合せ
お問い合わせ
YOUTRUST
キャリアデザインセンター(CDC)ダイレクト

引用元:キャリアデザインセンター(CDC)ダイレクト
T・Web系に強いデータベースを持つ総合型サービスであり、独自のイベント開催など多角的なアプローチを通じて採用活動を支援します。
- IT・Webが強み
- 独自のイベント開催など多角的なアプローチが可能
- 要問合せ
お問い合わせ
キャリアデザインセンター(CDC)ダイレクト
Connect Work

引用元:Connect Work
CONNECT Work(こねくとワーク)は、障がいのある方の働く選択肢を広げる就労支援サービスとして、多様なニーズに対応した支援体制を提供している企業です。同社は、利用者一人ひとりの体調・スキル・生活リズムに合わせた柔軟な就労環境づくりを強みとしており、週1日・1日1〜4時間といった無理のない勤務スタイルを提案しています。
- 週1日から通所可能、1日1〜4時間など、体調や生活リズムに合わせたシフトが組める
- 企業様との連携実績・就労先とのマッチング強化
- 無料
お問い合わせ
Connect Work
Daijob

引用元:Daijob
日本国内の外資系・グローバル企業への転職支援に強みを持つ、バイリンガル人材専門のプラットフォームです。語学能力の検証機能を重視します。
- 日本国内在住のバイリンガルが主要ターゲット
- グローバル採用における語学能力の検証が強み
- 要問合せ
お問い合わせ
Daijob
FoodsLabo

引用元:FoodsLabo
「FoodsLabo」は、飲食店/飲食企業が必要とする人材を効率的に発掘・応募・採用するためのサービスです。 “飲食業界ならではのマッチング” を重視し、求人掲載・スカウト・会社紹介・ブランド紹介など、多彩な機能をワンストップで提供しています。
- 飲食業界特化の採用DXプラットフォーム
- 求人掲載・スカウト・ブランド紹介が無料でスタート
- 無料
お問い合わせ
FoodsLabo
キャリオク

引用元:キャリオク
90万人以上の幅広い登録人材を抱える総合型プラットフォームで、独自のオークション形式を採用している点に特徴があります 。
- 幅広い職種に対応
- 90万人の登録人材
- オークション形式を導入
- 要問合せ
お問い合わせ
キャリオク
レバテックダイレクト

引用元:レバテックダイレクト
IT・Web業界に特化したダイレクトリクルーティングサービスであり、Web系、インフラ系、組み込み系など幅広い技術領域の人材をカバーしています 。
- 総ITエンジニア・デザイナーが主要ターゲット
- フリーランス案件にも対応可能
- 要問合せ
お問い合わせ
レバテックダイレクト
マイナビ転職スカウト

引用元:マイナビ転職スカウト
大手求人媒体であるマイナビ転職の広範なデータベースを活用したスカウトサービスであり、特に若手・ミドル層の母集団形成に適しています。
- 総合型、特に若手・ミドル層が主要ターゲット
- 大手求人媒体の広範なデータベースを活用したスカウトサービス
- 要問合せ
お問い合わせ
マイナビ転職スカウト
Waris

引用元:Waris
女性のキャリア採用、特にハイクラスや専門職の女性に特化したサービス群です。ダイレクトリクルーティングにおいても、女性管理職や専門職のタレントプール形成に貢献します。
- 女性のキャリア採用、特にハイクラスや専門職の女性に特化
- 要問合せ
お問い合わせ
Waris
スカウタブル

引用元:スカウタブル
AIを活用したダイレクトリクルーティング支援ツールです。ターゲット人材の選定からスカウト文面の最適化まで、効率的な運用をサポートします 。
- AIを活用したダイレクトリクルーティング支援
- 新卒
- 中途採用に対応
- 要問合せ
お問い合わせ
スカウタブル
中途採用でダイレクトリクルーティングが注目される理由
近年、中途採用市場ではダイレクトリクルーティングの活用が広がっています。
従来の求人広告や人材紹介に依存した採用手法では、必要な人材を確保することが難しくなっているため、企業自らが候補者にアプローチする手法が求められています。特に、専門スキルを持つ即戦力人材を求める企業にとって、ダイレクトリクルーティングは有効な手段となります。この手法が注目される背景について詳しく解説します。
従来の採用手法が通用しなくなっている背景
これまでの中途採用は、企業が求人広告を掲載し、求職者が応募する「待ちの採用」が一般的でした。
しかし、現在の市場ではこの手法が機能しにくくなっています。
その理由として、以下のような要因が挙げられます。
- 売り手市場の加速
- 転職市場の流動化
- 従来の採用手法のコスト増加
それぞれ解説していきます。
売り手市場の加速
まず、売り手市場の加速が大きな要因の一つです。
多くの業界で慢性的な人材不足が続いており、求職者が企業を選ぶ立場にあるため、企業は優秀な人材に対して積極的にアプローチする必要があります。特に、ITエンジニアやデジタルマーケティング職のように専門性が求められる職種では、企業側が待っているだけでは採用が難しくなっています。
転職市場の流動化
次に、転職市場の流動化も影響を与えています。
かつては終身雇用が一般的でしたが、現在では転職がキャリア形成の一環として定着しています。しかし、多くの転職希望者はすぐに転職活動を始めるのではなく、情報収集を行いながら機会を伺っている段階にとどまっています。そのため、企業が能動的にアプローチしなければ、こうした潜在層にリーチすることができません。
従来の採用手法のコスト増加
また、従来の採用手法のコスト増加も企業にとって大きな課題です。
人材紹介会社を利用する場合、成功報酬として年収の30〜35%の手数料が発生し、求人広告を掲載する場合も高額な費用がかかります。こうしたコストの上昇により、企業はより費用対効果の高い採用手法を求めるようになりました。
ダイレクトリクルーティングの費用
ダイレクトリクルーティングの費用は、採用活動の方法や規模によって異なります。ここでは、以下のことについて解説していきます。
- ダイレクトリクルーティングの費用形態
- ダイレクトリクルーティングのROI
- 採用単価を下げるためのコツ
ダイレクトリクルーティングの費用について理解を深めましょう。
ダイレクトリクルーティングの費用形態
ダイレクトリクルーティングには、以下の2つの主な費用形態があります。どちらの形態を選ぶかは、採用目標や企業の予算計画に基づいて判断することが重要です。
成功報酬
成功報酬型は、採用が成立した場合にのみ費用が発生する形態です。この形式では、費用が成果に直結するため、採用失敗時のリスクを軽減できます。
ただし、採用成功時には比較的高額な支払いが必要となる場合があります。
データベース利用料
データベース利用料は、月額や年間契約で候補者情報を検索・利用するための費用です。企業が自主的に候補者にアプローチできるため、採用活動を能動的に進めたい場合に適しています。料金プランは利用回数や機能によって変動するケースが多いです。
ダイレクトリクルーティングのROI
ダイレクトリクルーティングの費用対効果(ROI)は、採用の効率化や質の向上に直結します。
適切な運用によって採用活動全体のコストを削減できるほか、効率的にターゲット候補者と接触することで成果を最大化することが可能です。ROIを改善するには、採用計画に基づいた運用の最適化が求められます。
採用単価を下げるためのコツ
ダイレクトリクルーティングのコストを管理するには、以下のような基本的な取り組みが有効です。
ターゲティングの最適化
採用候補者の属性やスキルセットを明確化し、適切なアプローチを実施することで、無駄なコストを削減できます。
効率的なツールの利用
採用活動を支援するツールを活用し、手作業を減らすことで効率を向上させ、費用削減に寄与します。
継続的な改善
採用プロセスを分析し、改善ポイントを見つけて運用を最適化することで、長期的に採用単価を下げられます。
ダイレクトリクルーティングを導入すべき企業の特徴
ダイレクトリクルーティングはすべての企業に適しているわけではありません。
ダイレクトリクルーティングの導入に適した企業の特徴は以下の4つです。
- 採用コストを抑えつつ優秀な人材を確保したい企業
- 専門スキルを持つ人材を求めている企業
- 採用ブランディングを強化したい企業
- 社内に採用リソースを確保できる企業
それぞれ解説していきます。
採用コストを抑えつつ優秀な人材を確保したい企業
ダイレクトリクルーティングは、求人広告や人材紹介と比較してコストを抑えやすい手法です。
ダイレクトリクルーティングであれば、採用プラットフォームの利用料のみで済むことが多く、全体のコストを削減できます。
また、従来の手法では、多くの応募者の中から適切な人材を見極めるための選考コストが発生していました。しかし、ダイレクトリクルーティングでは、企業側が候補者を選定したうえでアプローチするため、無駄な選考プロセスを減らし、効率的に採用活動を進めることが可能です。
専門スキルを持つ人材を求めている企業
特定のスキルを必要とする職種では、従来の求人広告では十分な母集団形成ができないケースがあります。
高度な専門職は求職者の数が少なく、一般的な転職市場には現れにくいため、企業側が積極的にアプローチする必要があります。
ダイレクトリクルーティングでは、候補者のスキルや経歴を事前に確認したうえでスカウトを送るため、スキル要件に合った人材に的確にアプローチできるという強みがあります。そのため、専門スキルを必要とするポジションの採用において、特に有効な手法といえるでしょう。
採用ブランディングを強化したい企業
ダイレクトリクルーティングを活用すると、企業は採用活動を通じて自社の魅力を候補者に直接伝えることができます。
特に、スタートアップや成長企業など、知名度が低い企業にとっては、自社の存在を求職者に知ってもらう絶好の機会となります。
また、ダイレクトリクルーティングでは「なぜこの人材に声をかけたのか」を明確に伝えることで、候補者に対して特別感を持たせることができます。
これは単なる求人広告では得られない効果であり、企業の魅力を強く印象づけることにつながります。
社内に採用リソースを確保できる企業
ダイレクトリクルーティングは、企業自らが候補者を探し、アプローチし、選考を進める手法であるため、一定の採用リソースが必要になります。スカウトメールの作成や候補者とのやり取り、データ分析など、運用に時間と労力をかけることができる企業であれば、成果を出しやすくなります。
特に、採用専門のチームを持つ企業や、リクルーターを配置できる企業は、ダイレクトリクルーティングをスムーズに運用できるでしょう。一方で、採用担当者が少なく、他業務との兼任で運用しなければならない場合は、十分な成果が得られにくい可能性があります。そのため、自社のリソース状況を考慮しながら導入を検討することが重要です。
ダイレクトリクルーティングのメリット
中途採用におけるダイレクトリクルーティングのメリットは以下4つです。
- 求める人材をピンポイントで採用できる
- 採用スピードが向上する
- 採用コストが少ない
- ミスマッチ防止に繋がる
それぞれについて詳しく解説します。
求める人材をピンポイントで採用できる
自社に必要なスキル・経験を持った人材を、条件に合う候補者の中から効率よく探せます。
採用スピードが向上する
人材データベースやSNSを通じて、直接アプローチできるため、採用にかかる時間が短縮できます。
採用コストが少ない
求人媒体に多額の掲載費をかける必要がないため、コストを抑えながら優秀な人材を発掘できます。
ミスマッチ防止に繋がる
候補者に直接コンタクトすることで、企業の魅力を自ら伝え、ミスマッチを防げます。
ダイレクトリクルーティングのデメリット
ダイレクトリクルーティングのデメリットは以下2つあります。
- 人材の質のバラツキがある
- コストが高くなる
それぞれについて詳しく解説します。
人材の質のバラツキがある
ダイレクトリクルーティングでは、多数の候補者にアプローチできますが、その中には自社の求めるスキルや経験を持っていない人材も含まれます。結果として、スカウト活動にかかる時間やコストが増加する可能性があります。
コストが高くなる
成功報酬である場合、採用が成功するまでコストは発生しませんが、優秀な人材を獲得するためには多くのスカウトを行う必要があり、その結果、総コストが高くなることがあります。
また、初期費用がかからない場合でも、採用決定時に高額な報酬が必要となるケースがあります 。
【5ステップ】中途採用におけるダイレクトリクルーティング導入のステップ
ダイレクトリクルーティングを成功させるためには、明確な戦略と適切な運用体制が必要です。
ダイレクトリクルーティング導入のステップについて詳しく解説いたします。

それぞれ解説していきます
1.導入目的の明確化とKPIの設定
中途採用のダイレクトリクルーティングを導入する際には、目的を明確にすることが重要です。
新卒採用とは異なり、中途採用者は入社後すぐに成果を出してもらうため、「特定の専門スキルを持つ人材を確保したい」などの目的が考えられます。
これらが曖昧なまま導入すると、運用の途中で方向性が定まらず、成果が出にくくなります。
また、KPI(重要業績指標)を設定することで、運用状況を定量的に把握し、改善につなげることができます。
スカウト送信数、スカウトメールの開封率、面談・選考への移行率、採用成功数、採用単価などの数値を追うことで、採用活動の効果を可視化できます。
特に、スカウトメールの開封率や返信率が低い場合には、件名や本文の内容を見直すことで、改善を図ることができます。
2.ターゲット人材の定義とペルソナ設計
次に、どのような人材を採用したいのかを明確にする必要があります。
ターゲットが曖昧なままでは、スカウトメールの内容が候補者に響かず、応募率も低くなります。
企業は、必要なスキルや経験、希望する年齢層やキャリアステージ、想定される転職理由や動機を明確にし、どのような市場にいる候補者をターゲットとするのかを決めるべきです。
ターゲットをより具体的に定義することで、適切な採用チャネルの選定や、スカウトメッセージの最適化が可能になります。
3.採用媒体の選定とスカウト配信戦略
ターゲットが明確になった後は、それに適した採用媒体を選定することが求められます。
ダイレクトリクルーティングでは、LinkedInやBizReachなどの複数のプラットフォームが活用されており、それぞれの媒体には特性があります。
そのため、ターゲットとする人材がどのプラットフォームに多く登録しているのかを把握し、最適な媒体を選ぶ必要があります。
スカウト配信の戦略も重要なポイントです。
単にスカウトメールを送るだけではなく、適切な頻度でアプローチを行い、候補者の反応を見ながらフォローアップを行うことで、面談へとつながる確率を高めることができます。
特に、候補者が返信しやすいタイミングを見極めたり、興味を引くメッセージを送る工夫が求められます。
4.候補者に合わせたスカウトメールの作成
ダイレクトリクルーティングでは、スカウトメールの質が成功の鍵を握ります。
中途採用者の多くは日々複数のスカウトメールを受け取っており、複数社を並行して検討しています。そのため、テンプレート化された内容では埋もれてしまう可能性が高いです。なので候補者ごとにパーソナライズしたメッセージを作成することが重要です。
効果的なスカウトメールを作成するためには、件名を簡潔にし、候補者の興味を引く工夫を行う必要があります。
メールの冒頭では、候補者の経歴や実績に触れ、自社のどの部分にフィットするのかを伝えることで、関心を持ってもらいやすくなります。また、企業の魅力やポジションの特徴を具体的に伝えることも大切です。
単なる求人情報ではなく、候補者のキャリアにどのようなメリットがあるのかを明確にし、返信を促す内容にすることで、スカウトメールの成功率が高まります。
スカウトメールを送信した後は、候補者からの返信に迅速に対応し、スムーズに面談へとつなげることが求められます。
特に、候補者が興味を持ったタイミングを逃さないことが重要であり、連絡のスピードやフォローの質によって、採用の成功率が大きく左右されます。
5.データ分析と運用改善の進め方
ダイレクトリクルーティングの効果を最大化するためには、データを分析しながら運用を改善することが欠かせません。
定期的にKPIを確認し、スカウトメールの開封率や返信率が低い場合には、件名や本文の内容を見直すことが求められます。
また、ターゲットとする人材に適切なアプローチができているのか、使用している採用媒体が最適であるのかを検証し、必要に応じて調整を行うことが重要です。
導入する際の注意点
では、中途採用のダイレクトリクルーティングを導入する際に注意すべきことは何でしょうか。
注意点は以下3つあります。
- ターゲットを明確化する
- メッセージの質を上げる
- スピードを上げる
それぞれについて詳しく解説します。
ターゲットを明確にする
中途のダイレクトリクルーティングでは、入社後すぐに結果を出してもらうため、自社が求めるスキルセットや経験を持ったターゲット層を明確にすることが重要です。適切なペルソナを設定し、それに基づいてアプローチを行うことで、より効果的な採用が可能になります。
メッセージの質をあげる
スカウトメールやメッセージの内容は、候補者にとって魅力的である必要があります。中途採用者は複数社を並列して検討しているため、テンプレートのまま送ったスカウトでは響きにくくなります。ただ業務内容を伝えるだけではなく、企業の魅力や文化、キャリア成長の機会などをしっかりと伝えましょう。
スピードを上げる
中途採用者は短期間で転職活動を終える傾向があるため、返信・面談設定・内定提示のスピードが非常に重要です。対応が遅れると、スカウトを送った候補者が他社に決まってしまうことも珍しくありません。選考プロセスをあらかじめ簡素化し、現場と迅速に連携できる体制を整える必要があります。
中途ダイレクトリクルーティングについてよくある質問(FAQ)
中途ダイレクトリクルーティングについてよくある質問をまとめました。
中途ダイレクトリクルーティングで社内の巻き込みが難しいのはなぜ?
中途採用をいきなり現場任せにしてしまうと、採用に知見のない現場担当者が混乱する場合があるからです。
そのため、キックオフ時には採用の目的と関係者の役割を丁寧にすり合わせましょう。
中途ダイレクトリクルーティングで自社に興味を持ってもらうには?
中途人材は「転職の軸」が明確になっている場合が、比較的多いと言えます。
そのため、自社がその軸にどう応えられるかを具体的に語ることが、中途ダイレクトリクルーティングで共感を得る第一歩です。
中途ダイレクトリクルーティングで失敗した候補者に再接触してもいい?
時期や条件のミスマッチだった可能性もあります。
半年〜1年後にポジション変更や環境変化を添えて再接触するのは、熱意のアピールもできることから有効と言えるでしょう。
まとめ
ダイレクトリクルーティングサービスは、中途採用において企業が求職者に直接アプローチする効果的な手段として注目を集めています。
成功報酬型の料金体系や、クチコミ情報の活用など、さまざまなサービスが提供されており、企業は自社に最適なプラットフォームを選ぶことが可能です。今後も、人材確保が競争となる中で、ダイレクトリクルーティングサービスの利用はますます重要になっていくでしょう。
中途採用でダイレクトリクルーティングを考えている方は本記事を参考にしていただけると幸いです!
中途向けダイレクトリクルーティングにお困りの企業の方は、株式会社uloqo(旧株式会社PrHR)にお任せください
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