エンジニア採用におすすめの本24冊を紹介｜本の選定ポイントや活用方法も徹底解説！

監修者

株式会社uloqo 代表取締役

関川 懸介

アドテクノロジーベンダー、リクルートグループを経て、2016年4月株式会社uloqoを創業。採用企画・採用広報・ダイレクトリクルーティング・組織開発・人事評価制度策定などを通じて、大手からスタートアップまで幅広く累計300社以上を支援。

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エンジニア採用で本を参照する3つの理由

エンジニア採用で本を参照する理由は以下の3点です。

それぞれについて解説していきます。

採用プロセスが効率化されるから

書籍を参照することで得られた知識は、採用の各ステップをより質の高いものにします。

具体的には、自社のプロジェクトにマッチした技術スタックを理解し、それに合致する採用要件をより的確に定義できます。また、技術的な質問や課題の内容を自信を持って準備できるため、候補者のスキルを客観的かつ深く見極めることが可能になります。さらに、エンジニア特有のコミュニケーションスタイルや仕事文化を理解していることで、面接時や技術的な議論がスムーズに行え、候補者に信頼されやすい環境を構築できます。

採用担当者の育成に役立つから

エンジニア採用に関する本は、現職の採用担当者だけでなく、将来の担当者の育成にも大きな利点をもたらします。

例えば、採用の実務だけでなく、面接時の技術的な話題やトレンドに対応するためのヒントを提供できることで、新しい担当者が即戦力として活躍しやすくなります。具体的な事例や成功談・失敗談が記載されている本を利用すれば、新任者が実践で役立つ知識を蓄える助けになります。

未経験者への学習/研修に役立つから

エンジニアを採用する立場では、技術的背景をもつ人材の教育や転職の実態を理解しておくことも必要です。

例えば、独学でプログラミングを学び、転職サービスを利用してITエンジニアへのキャリア転換を図る人は少なくありません。しかし、特に30代未経験者の場合、プログラミングスクールの活用がより効率的です。採用担当者がこの情報を本で学んでおけば、未経験者がどのような学習方法を用いることで業界に適応しているのかを理解しやすくなり、彼らのポテンシャルを見極める際に有用です。

エンジニア採用の本を選ぶ際のポイント

エンジニア採用に関する情報は数多く存在しますが、本から得られる知識は基礎を固めるうえで非常に有効です。しかし、選ぶ書籍によって得られる知見や実務で役立つ度合いが大きく変わるため、慎重に選定することが重要です。

ここでは、エンジニア採用の書籍を選ぶ際に押さえておきたいポイントをわかりやすく整理します。

それぞれ解説していきます。

最新の採用トレンドに対応しているか

エンジニア採用は技術の進化とともに手法が大きく変化するため、最新トレンドを押さえた書籍かどうかは非常に重要です。

AI活用やスキルアセスメントの自動化、ダイレクトリクルーティングなど、新しい採用モデルに触れているかを確認しましょう。最近の市場動向に基づいた内容であれば、実務に直結して活かせるポイントも多く得られます。

古い事例ばかりに偏らない、更新性の高い本を選ぶことが大切です。

エンジニア視点が反映されているか

エンジニア採用は、候補者であるエンジニアがどのような価値観を持ち、何を重視するのかを理解しているかが成否を分けます。

書籍がエンジニア目線での職場選びの要因、技術組織の文化、また、エンジニアの技術の知識などを丁寧に扱っているかを確認しましょう。
現場エンジニアの声や実例が含まれている本であれば、採用戦略にもリアルさが増します。採用側だけの視点に偏らず、両者のバランスが取れているかが重要です。

採用戦略から運用まで一貫して学べるか

採用活動は、戦略立案からチャネル選定、面接、オンボーディングまで、多くのプロセスが連動しています。

そのため、全体を通して体系的に理解できる書籍は、実務でも応用しやすく非常に有用です。運用フェーズまで具体的に解説している本なら、読み終えた後にすぐ実践に移せるメリットがあります。部分的なノウハウだけでなく、全体像を俯瞰できる構成の本を選ぶと良いでしょう。

自社の採用フェーズや課題に合っているか

企業ごとに採用課題は異なるため、書籍の内容が自社の状況にフィットしているかを見極める必要があります。

スタートアップ向けなのか、大企業の採用改革向けなのか、あるいはスケール期の組織づくりに焦点を当てているのかを確認しましょう。

自社の採用フェーズや課題と一致している書籍であれば、実務に取り入れられるアイデアが多く得られます。読んで終わりではなく、行動につながる内容かどうかが選定の鍵です。

【初心者向け】エンジニア採用におすすめの本

初心者向けのエンジニア採用におすすめの本を15冊紹介します。

作るもの・作る人・作り方から学ぶ　 採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本

ITエンジニアに関する技術用語を中心に解説した本です。多数の採用コラムや考え方も紹介しており、候補者のスキルの見極め方や評価方法を学ぶことができます。エンジニアリングのベースとなる知識を掲載しているため、これからエンジニア採用担当をする人や採用担当を育成する方におすすめの1冊です。

自社にピッタリの人材がみつかる　小さな会社がITエンジニアの採用で成功する本

ITエンジニアの採用方法について、主に中小企業を対象として解説した本です。フリーランスITエンジニアとして働きつつ、企業にエンジニア採用のサポートも行う著者が、面接ですべき質問や回答から人物像を見抜く方法、採用条件の考え方等を紹介しています。

ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの新人研修　第3版 エンジニアになったら押さえておきたい基礎知識

エンジニアに関する基礎的な知識を一から解説している入門書です。システム開発の目的、手法、用語の解説から、各種定義書の作成手順・新人研修に使える演習課題まで幅広く扱っています。エンジニアを目指す学生や新人エンジニアを対象とした入門書のため、非エンジニアでも理解しやすい内容となっています。

エンジニアが生き残るためのテクノロジーの授業

ネットワーク、データベース、プログラミング、セキュリティといったITエンジニアの基礎知識について、IoTや人工知能といったトレンドも押さえつつ網羅的に解説した本です。時代によって激しく変化するエンジニア業界において、変化に対応可能なベースとなる知識を扱っており、教養としても役立つ内容です。

カイゼン・ジャーニー　たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

ソフトウェア開発者が周囲を巻き込んで現場や仕事の改善を進めていく過程を、ストーリー仕立てで解説しています。エンジニア業務について具体的にイメージしやすいうえ、親しみを持って学ぶことができます。1人で始められる業務改善の手法からチームマネジメントの手法まで解説しているため、会社運営を考えるうえでも参考になります。

プログラマーとお仕事をするということ

プログラマーの仕事内容や管理方法について解説した本です。プログラマーの心理に即した採用方法や、プロジェクト計画とソフトウェア開発プロセスが噛み合わないときの衝突の回避方法など、現実に即した具体的な施策が紹介されています。

Webエンジニアの教科書

Webエンジニアとして知っておきたい技術・知識を網羅的に解説している書籍です。Web技術の入門書として優れており、実際に手を動かしながら学習できる構成です 。

改訂3版 これからはじめるプログラミング 基礎の基礎

プログラミングの概念を全くのゼロから学び始めるための入門書。コードの書き方ではなく、プログラミング的思考法と基礎構造を理解します 。

おうちで学べるプログラミングのきほん

プログラミングが動く仕組みや「バグ」が生じる原理を図解で解説しています。技術書が苦手な方でも、分かりやすく基礎を習得できます 。

インフラエンジニアの教科書

サーバー、ネットワーク、クラウドといったインフラストラクチャの基礎を網羅的に解説。システム設計の概念やインフラエンジニアの役割を理解します 。

若手ITエンジニア 最強の指南書

入社後3年目までに若手エンジニアが身に着けたい知識を20のテーマに分けて解説。若手候補者が持つ不安やキャリア志向を理解するのに役立ちます 。

システム設計の面接試験

採用面接で頻出するシステム設計の考え方を理解するためのリソース。技術面接官との連携を深め、質問意図を把握するのに役立ちます 。

プログラマ脳を鍛える数学パズル

エンジニアの思考回路（ロジックや問題解決能力）を体験的に理解するための書籍です。面接時の質問設計にも応用可能です。

ゼロからわかる新卒エンジニア採用マニュアル

新卒エンジニア採用に特化した戦略と戦術を体系化した書籍です。未経験者やポテンシャル層の評価方法、育成プロセスとの連携を学びます 。

非エンジニア人事のためのエンジニア採用の教科書～ダイレクトリクルーティングの始め方

非エンジニアがエンジニア採用の現場で遭遇する具体的な課題解決に特化した書籍です。基礎から実践への橋渡しを行います 。

【上級者向け】エンジニア採用におすすめの本

上級者向けのエンジニア採用におすすめの本を9冊紹介します。

エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

エンジニアリング組織が直面する「不確実性」にどう向き合うかを解説する書籍です。組織論と技術的リファクタリングを結びつけ、より効果的なチーム管理と成果創出のヒントを与えます。

世界で闘うプログラミング力を鍛える本 コーディング面接189問とその解法

世界で活躍するトップIT企業が出題する面接を189問集めた書籍です。グーグル等でエンジニアとして働き、かつ多くの採用プロセスに関わってきた著者によって本書は執筆されました。米国で大人気のコンピュータプログラミングに関するベストセラー書の日本語版です。

経営×人材の超プロが教える 人を選ぶ技術

人材の評価・選定を経営戦略の核として捉える視点を提供しています。採用基準の明確化や、自社に必要な「人を選ぶ」高度な技術を学びます 。

すごい採用─考え方を変えれば採用はうまくいく

採用担当者が陥りがちな悩みを、採用の「考え方」そのものを変えることで解決する手段を解説します。カジュアル面談など新しい採用手法の導入に強い示唆を与えます 。

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック

「読みやすいコード」の重要性を理解する書籍です。コードレビューの文化や、品質に対するエンジニアの意識を把握する上で役立ちます。

ITエンジニア採用のための戦略・ノウハウがわかる本 計画・募集活動から選考・クロージングまで

IT企業特有の採用課題（市場理解、競合分析など）に焦点を当てた書籍です。基礎的な戦略立案の土台を築きます。

全産業「デジタル化」時代の日本創生戦略

「デジタルトランスフォーメーション」「AI」「IoT」「RPA」といった、IT領域で必要な知識を網羅的に紹介した本です。IT業界のフロントランナーとして活躍してきた著者が、情報通信、流通、医療・福祉といった各業界について、デジタル化が与える影響や企業がとるべき行動についてわかりやすく解説しています。

ソフトウェア開発者採用ガイド

世界的に認知されたソフトウェア開発プロセスのエキスパートである著者が、優れた技術者の見極めから面接・雇用までの全ステップを解説した本です。インターンの利用方法や履歴書の見方、面接での質問方法など、具体的かつ実践的な内容を集約しており、ソフトウェアに限らずあらゆるエンジニア採用に役立つ内容となっています。

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

本の知識をエンジニア採用で活かす方法

エンジニア採用に関する書籍から得られる知識は、理論だけで終わらせず、実務へ落とし込むことで初めて価値を発揮します。

ここでは、書籍の内容を実際の採用活動に活かすための具体的な方法を4つ紹介します。

自社の状況に合わせて取り入れることで、採用成果を大きく高めることができます。

学んだ戦略を自社の採用フローに落とし込む

書籍で得た知識は、まず自社の採用フローに照らし合わせて整理することが大切です。

現状の課題や不足しているプロセスを洗い出し、学んだ戦略とどの部分が結びつくかを明確にしましょう。優先順位を決めて小さく改善を始めることで、現場に負担をかけずに実践できます。フローの可視化と見直しを定期的に行うことで、継続的な改善につながります。

現場エンジニアとのすり合わせに活用する

エンジニア採用は現場との連携が重要なため、書籍で得た知識を議論の共通言語として使うと効果的です。

職務内容の深掘り、求めるスキルセットの明確化、面接評価基準の統一などに役立ちます。第三者の意見として書籍の知見を提示することで、現場との認識のズレを解消しやすくなります。採用担当と現場が同じ方向を向くための材料として活用しましょう。

新しい採用チャネルや施策の試行に結びつける

書籍で紹介されている最新トレンドや成功事例は、新しい施策のヒントになります。

ダイレクトリクルーティング、テクニカルブログの活用、イベント採用など、試せるものから着手してみましょう。小規模でのテスト運用を行えば、リスクを抑えつつ実践的な学びを得られます。成功した施策は標準化し、社内の採用戦略に組み込むことができます。

採用担当チームのスキルアップ教材として活用する

書籍を個人で読むだけでなく、チーム全体の知識向上にも役立てることができます。

読書会や社内勉強会を開き、内容を共有しながら自社への応用アイデアを議論するのがおすすめです。複数の視点が加わることで、より具体的で実践的な改善策が生まれやすくなります。結果として、組織全体の採用力向上につながります。

エンジニア採用で、本の知識以外に見るべきポイント

エンジニア採用では、本から知識を得ること以外にどんな方法があるのでしょうか。ここでは本での知識習得以外でエンジニア採用担当者が積極的に行うべき取り組みをわかりやすく紹介します。

それぞれ解説していきます。

採用代行を活用しサポートを取り入れる

採用活動を自社で全て行うことには限界があります。特にリソース不足や採用ノウハウの欠如が原因で、優秀な人材を逃してしまうことも。そこで、「採用代行（RPO: Recruitment Process Outsourcing）」に委託することを検討するのが効果的です。採用代行は、専門的な知識とネットワークを駆使して求人広告の運営、応募者のスクリーニング、面接の設定まで幅広くサポートしてくれます。また、最新の市場情報を持っているため、競争力のある採用戦略を打ち出せる点が大きな利点です。採用の手間を削減しつつ、クオリティを向上させることで、迅速かつ的確な人材確保が可能となります。

採用のスピードを高める

エンジニア採用の競争は激しく、優秀な人材は他社からもアプローチを受けています。そのため、内定までのスピードを上げることが成功の鍵です。具体的には、面接プロセスの簡略化や、採用担当者のスケジュール調整を効率化するためのツール導入を検討します。さらに、一次面接や技術試験を同日に実施するなど、候補者の時間を尊重したプロセスが有効です。スムーズで迅速な対応を行うことで、候補者の興味を引き留め、競合に先駆けて内定を出すことができます。

募集要件を高頻度で見直しする

市場の技術トレンドやエンジニアが求める働き方は日々変化しています。そのため、採用成功のためには募集要件を頻繁に見直すことが不可欠です。初めに設定した要件に固執せず、候補者からのフィードバックや採用プロセスでの課題をもとに、要件をブラッシュアップします。例えば、求めるスキルの幅を広げる、リモートワークの可否を加える、より柔軟な労働条件を提示するなど、適応性を高めた要件作成が重要です。こうした努力によって、より多くの候補者に興味を持ってもらい、結果的に採用成功率を高められます。

「エンジニア採用の本」についてよくある質問（FAQ）

「エンジニア採用の本」についてよくある質問をまとめました。

エンジニア採用の知識は、本だけで十分？

書籍は、採用プロセスの効率化や担当者の育成に役立つ基礎知識を体系的に得られるため非常に有用です。しかし、市場の最新トレンドや現場の課題に対応するためには、採用代行の活用や要件の高頻度でのブラッシュアップなど、実務的な戦略を組み合わせる必要がございます

書籍で知識を得た後、次にどのような行動を取るべき？

本で得た知識を基盤とし、自社の採用プロセスを見直し、具体的な施策に落とし込むことが大切です。内定までのスピードを上げる、複数の人材紹介会社を活用する、募集要件を市場に合わせてブラッシュアップするなど、実践的な行動に移すことで成果につながります。

エンジニア採用で特に競争が激しいのはどのような点？

優秀なエンジニアは複数の企業からアプローチを受けるため、内定までの採用スピードが特に激しい競争のポイントとなります。候補者の方の時間を尊重し、面接プロセスの簡略化や迅速な連絡を行うことが、採用成功の鍵となります。

採用担当者の育成に役立つ本はあるの？

「作るもの・作る人・作り方から学ぶ 採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本」など、エンジニアリングのベースとなる知識から、候補者のスキルの見極め方や評価方法まで学べる書籍は、採用担当者様の育成に大きく貢献いたします。

採用の本を参考にしても成果が出ない場合、どうすれば良い？

書籍の知識をインプットの基盤としつつ、アウトソース（採用代行や人材紹介会社）による外部リソースの活用や、募集要件・採用プロセスの頻繁な見直しなど、より現場の実務に即した戦略の組み合わせを検討されることを推奨いたします。

まとめ

エンジニア採用やIT領域に関する本を読むことで、採用活動をブラッシュアップし、より効果的な採用選考につなげることができます。またこの記事で紹介した本には、エンジニア採用以外にも会社運営に役立つ知識が掲載されているため、教養として読むことも可能です。

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